内容説明
近現代において、天皇の短歌には政治的メッセージが潜んでいる。1945年8月以降の昭和天皇の短歌作品が日本の戦後政治史とどのような関係を持ったかをたどり、天皇の数少ない直接的な発信手段とみなされる「短歌」がその時々の政治権力とどのように呼応しあったのかについて考える。
目次
1 天皇の短歌は何を語るのか―その政治的メッセージ性(昭和天皇の短歌は何が変ったのか;象徴天皇の短歌、皇統譜と護憲のはざまで ほか)
2 勲章が欲しい歌人たち―歌人にとって「歌会始」とは(勲章が欲しい歌人たち;芸術選奨はどのように選ばれたのか ほか)
3 メディア・教科書の中の短歌(短歌の「朗読」、音声表現をめぐって;竹山広短歌の核心とマス・メディアとの距離について ほか)
4 『ポトナム』をさかのぼる(小島清―戦前・戦後を「節をまげざる」歌人;『ポトナム』時代の坪野哲久 ほか)
著者等紹介
内野光子[ウチノミツコ]
1940年、東京、池袋に生まれる。1963年、東京教育大学文学部(法律政治学専攻)卒業。学習院大学勤務を経て、1965年から国立国会図書館に11年間勤務。1976年、名古屋市に転居、1988年まで東海学園女子短期大学図書館勤務、この間、愛知学院大学司書講習会講師(参考業務)を務める。1988年、千葉県に転居、1994年まで八千代国際大学図書館勤務。退職後、立教大学社会学部修士課程(マス・メディア論専攻)入学、1998年修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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