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内容説明
明治中期、映像で災害を捉える時代が開かれた。災害の実態写真などを紹介しながら、伝え手とその受け手も含め、その時代の情報空間を考える。
目次
第1部 メディア環境の近代化―災害写真とその周辺(明治中期の災害写真―国民国家への道筋;大阪府『洪水志』にみる石版画;衝撃の磐梯山噴火写真;濃尾地震―膨れ上がる写真市場)
第2部 メディア環境の転換期―一八九四年庄内地震(庄内地震の災害メディア)
著者等紹介
北原糸子[キタハライトコ]
1939年山梨県生まれ、津田塾大学卒業、東京教育大学大学院文学研究科(日本史専攻)修士課程修了。災害史の領域を中心に研究を進め、著作を出版。神奈川大学歴史民俗資料学教授を経て、立命館大学歴史都市防災研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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うえ
8
「濃尾地震の写真は…かなりの数が残されている。1891年10月28日M8の大地震により、被害は15県に及び、死者7273人、負傷者17176人、家屋の損壊24万軒以上という被害が出た。なかでも、被害は岐阜県西南部、愛知県西北部に集中し、岐阜市や大垣町など地震後の火災による被害は甚大であった。地震発生後間もなく焼け野原と化した市街地から立つ煙も微かに写し撮られている写真や、震源地とされた岐阜県根尾谷の縦6m、横ズレ2mの断層の写真などが残され、災害現場がリアルに写し撮られる写真の威力が遺憾なく発揮された」2019/02/01