内容説明
民族差別が空気のごとく存続している日本社会で、教育機会からの疎外にとどまらない、さまざまな抑圧を生き抜いてきた在日朝鮮人女性たちが果たした夜間中学入学と独立運動。そこから生まれた主体的言説と新たな公共圏を描く。
目次
序論
第1章 在日朝鮮人女性の運動分析―民族組織とジェンダー規範からの自律性を中心に
第2章 太平寺夜間中学独立運動の生成と展開―関西におけるローカルな運動圏との相互作用から
第3章 在日朝鮮人女性のライフコース分析―非識字/不就学から夜間中学入学まで
第4章 夜間中学独立運動における対抗的主体の形成
第5章 在日朝鮮人女性の世代間連帯にみるエスニシティの再編成
終章 在日朝鮮人女性と「下位の対抗的な公共圏」
著者等紹介
徐阿貴[ソアキ]
横浜生まれの在日朝鮮人3世。上智大学外国語学部卒業。トロント大学大学院社会学研究科修士課程(エスニシティ・多元主義研究プログラム)修了、社会学修士号取得。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了、博士号(社会科学)取得。現在、お茶の水女子大学ジェンダー研究センター研究機関研究員、専修大学・東京外国語大学非常勤講師。専門は社会学、ジェンダー・エスニシティ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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