内容説明
2008年秋以降の世界的な金融・経済危機を、アメリカ主導で形成された戦後資本主義世界体制の危機、資本主義の歴史においてかってない危機の顕在化したものととらえて、その危機の構造を経済的要因だけでなく国際政治・軍事的諸要因も包括した多面的・総合的な分析によって明らかにする。
目次
本書の課題と分析視角
第1部 資本主義の歴史的段階変化のメカニズム(競争段階の景気循環と市場構造の変化メカニズム;独占段階における景気循環の変容―停滞基調と間欠的発展)
第2部 戦後資本主義世界体制の構築とその動揺(冷戦体制―アメリカの恒常的軍拡体制;アメリカ主導の国際経済体制とその変質)
第3部 グローバリゼーションと投機的金融取引の盛行(グローバリゼーションと「危うい循環」の形成;冷戦の終結とグローバリゼーションの進展;ブッシュ政権期の政策とその帰結)
世界的金融・経済危機と「薄氷の帝国アメリカ」
著者等紹介
延近充[ノブチカミツル]
1953年京都市生まれ。1971年京都教育大学附属高等学校卒業。1979年慶應義塾大学経済学部卒業。1981年同大学大学院経済学研究科修士課程修了、同大学経済学部助手就任。現在、慶應義塾大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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