内容説明
レイコを狂わせ直子も死に追いやる『ノルウェイの森』を支える魔性のレズビアン美少女。発表から22年、発見された影の主人公。
目次
1 『ノルウェイの森』―「僕」の視線とレズビアニズムの棄却(女たちの語りを誘発する「僕」の主体;禊としての異性愛性交)
2 『ノルウェイの森』の直子はなぜ死んだのか(すべては左手の小指から始まった;泣く女 ほか)
3 『スプートニクの恋人』における「ぼく」の物語と読者(「ぼく」の物語;ゼロ記号としての「ぼく」 ほか)
日本文学の中の女性表象―あとがきにかえて(日本文学の中の女性表象;犯し続ける赤ん坊・「首を絞めて」くれるのは誰か―金原ひとみ『アッシュベイビー』の桃源郷 ほか)
著者等紹介
渡辺みえこ[ワタナベミエコ]
1943年東京深川生まれ。慶應義塾大学美学美術史学専攻卒業。武蔵野美術大学油絵専攻卒業。横浜国立大学学術修士。1997年『女のいない死の楽園 供犠の身体 三島由紀夫』パンドラ発行/現代書館発売、第一回女性文化賞受賞。絵画(油絵)受賞:1967年第12回新世紀美術協会奨励賞。1980年第25回新世紀美術協会文房堂賞。現在:非常勤講師―国学院大学、日本女子大学、東京女子大学、文教大学他(比較文化・比較文学、女性学、日本文学購読、美術実技など)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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