内容説明
昭和期に津軽で展開された様々な事象にメスを入れ、ここで生じた急激な社会変容・文化変容を読み解いていく。周縁地域には周縁地域の近代化がある。周縁だからこそ見える近代化の姿がある。多様なフィールドワークの手法と、学際的領域結合による論理展開によって新たなモダニズムの可能性を探る。
目次
津軽地域とその変容―周縁地域の近代化論にむけて
第1部 人口と動態―出稼ぎ・過疎・高齢化(急速高齢化の人口分析―周縁地域の人口変容と世代交代;ホールドとしての出稼ぎ―A集落の生活史調査から;過疎山村集落の人口と移動―B集落の人口調査から)
第2部 共同体の変容(共同の様態と集団形成の特性―C集落におけるリンゴ農家の生計戦略と社会関係;白神山麓山村の変容と流域社会―岩木川上流・津軽ダム水没移転集落の記憶;地方都市におけるファミリーコースの変遷と都市空間の再編・変容―津軽地域/弘前市を事例に)
第3部 言説と実践(津軽の「出稼ぎ」編制―地元新聞にみる出稼ぎ言説の分析;リーダー生成過程としての選挙と地域づくりの展開―津軽選挙研究;近代化のエージェントとしての出稼ぎ―記録にみる周縁地域の意識構造の変容)
第4部 展望―地域づくり・環境・福祉(過疎活性化に果たす地方都市の役割―地域ビジョンによる地域活性化戦略;岩木川流域社会の変遷―流域社会形成における共通理解と合意形成;介護文化論序説)
著者等紹介
山下祐介[ヤマシタユウスケ]
1969年富山県生まれ。1991年九州大学文学部卒業、1993年九州大学大学院文学研究科博士後期課程中退。九州大学文学部助手(社会学・地域福祉社会学)、弘前大学人文学部助手、講師、助教授(社会構造論)を経て、弘前大学人文学部准教授(公共政策・地域社会学)。専門社会調査士
作道信介[サクミチシンスケ]
1958年東京に生まれる。1981年東北大学文学部卒業。1986年東北大学大学院文学研究科単位取得退学。2002年博士(文学)。現在、弘前大学人文学部教授(社会心理学)
杉山祐子[スギヤマユウコ]
1958年生まれ。1981年埼玉大学教養学部卒業、1987年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。博士(京都大学、地域研究)。現在、弘前大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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