内容説明
現代アメリカ社会における「異国」=先住民の土地に、「放射性廃棄物処分場」が?先住民への表象差別の問題も提起しつつ、「聖地・環境保護」「経済開発」でゆれる先住民族の抵抗の論理とその歴史を探る。
目次
第1章 米国の先住民
第2章 アカデミアのなかの先住民
第3章 「核ユートピア」への道
第4章 先住民対先住民
第5章 追いやられる先住民族
第6章 米国の低レベル放射性廃棄物
第7章 核処分場探しの民主主義とその闇
第8章 押しつける側の政策
第9章 辺境からの声
第10章 辺境に生きる
第11章 モハベ族の正義
著者等紹介
鎌田遵[カマタジュン]
1972年東京都生まれ。カリフォルニア大学バークレー校ネイティブアメリカン学部卒業。同大学ロサンゼルス校大学院アメリカンインディアン学部修士課程修了。同大学同校大学院社会科学・公共政策研究所都市計画学部博士課程修了(都市計画Ph.D.)。同大学非常勤研究員、テレビ番組制作会社勤務を経て、2006年度より日本女子大学、文化学院非常勤講師。専門はアメリカ先住民研究、地域研究(アメリカ合衆国)、都市計画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coolflat
2
副題の「核廃棄物とアメリカ先住民の社会運動」と書いてある通り、今日の日本において参考になるだろうと思って読んでみたが、中身はほとんどが米国社会での先住民の現状についての紹介と考察だった。筆者も書いてある通り、メインは3章からで、2つの対照的なケースが書かれている。まず経済発展のために、高レベル放射性廃棄物の貯蔵施設を受け入れようとするメスカレロアパッチ族だ。最終的に彼らは交渉を打ち切って受け入れることはなかった。もう一つは低レベル放射性廃棄物を拒否するいくつかの部族に対するUSエコロジー社と政治の企みだ。2012/07/17
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