内容説明
本書は『マルクス経済学の活き方』の続編である。実際、積み残しとしてその「後書き」に掲げておいた6編は、全て本書に収録された。意外に短期間の2年で1冊になったのは、そのせいでもある。むろん他に、好奇心の赴くままにあれこれ探索を続けた。それが思いがけず、マルクスの資料操作の歪みの摘出になったり、フランス『百科全書』の閲読に向かったり、果ては経営史学界や宇野学派の諸氏の粗忽や阿諛精神の批評に向かったりした。
目次
第1部 語義探索(“経済成長”の初出;“資本家”と“企業者”;経済という言葉;“社会科学”を遡行する)
第2部 経済学逍遥(ヘンリー・マーチンの経済学;世代間移転の経済学;労務管理の本質;古典派の比較生産費説;ペティの聖書人口学)
第3部 『資本論』の周辺(『資本論』も読み方―マーチン、マカロック、マルクス(一)
『経済学批判』の批判―マーチン、マカロック、マルクス(二)
ペティ経済学の継承―マーチン、マカロック、マルクス(三))
第4部 過剰富裕論の深化(資本主義の来し方行く末;グローバル化と人類;アメリカ帝国主義の特質)
新三段階論の提唱
著者等紹介
馬場宏二[ババヒロジ]
1933年群馬県に生まれる。小学校時代を台湾で過ごす。敗戦で引揚げ。1953年県立渋川高校卒業。1957年東京大学経済学部卒業。東京大学大学院社会科学研究科単位取得中退、のち経済学博士、神奈川大学講師・助教授、東京大学助教授・教授をへて1994年大東文化大学教授、2004年~同大学退職、東京大学名誉教授
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