出版社内容情報
「電波」「光」「電磁波」の基本と応用を知る!
「電波」「光」とは何でしょうか? とても身近なこれらですが、いざ説明してと言われると、アンテナが…とか、太陽の光が…といったような、具体例以上には意外に説明できないのではないでしょうか。
実は、「電波」や「光」は「電磁波」と呼ばれる電気と磁気の変化を伝える「波」の一種であり、周波数や波長によって区別されているだけの同じものです。「電波」は3テラヘルツ以下の周波数の電磁波で、「光」は1ナノメートルから1ミリメートルの波長をもつ電磁波です。
本書は「電波」「光」って何だろう? という疑問に答えるように「電磁波」(電波・光)の基本理論から性質、どのような経緯でこれらが発見され、区別されてきたかの歴史、そして応用例までを説明します。
電磁波は「電磁気学」や「量子力学」を理論的な土台としますので、多少難しいところもありますが、高校卒業程度の知識で読み解けるようにまとめています。
内容説明
「電磁気学って、何に役に立つのだろう?」光や電波の奥深さ、凄さを感じて直感でイメージできるようになる入門書。
目次
1章 電磁波の基礎
2章 電磁波のミクロな世界―量子
3章 電磁波はエネルギー?
4章 光
5章 電波
付録 電磁波の分類
著者等紹介
堀越智[ホリコシサトシ]
上智大学理工学部物質生命理工学科教授。学生時代の専門は物理化学で、界面化学や光化学を得意としていた。その頃、研究を進める中で、化学反応における「マイクロ波の量子的振る舞い」に気づき、マイクロ波エネルギーに魅了される。現在は、マイクロ波または光をエネルギーとして用いた、新しい、「化学、材料、環境、エネルギー、生命、生物、食品、物理」などに興味が広がり、「The Best or Nothing」の姿勢で、電磁波科学という新しい学問分野を考え、基礎から社会実装まで邁進している
三谷友彦[ミタニトモヒコ]
京都大学生存圏研究所准教授。学生時代の専門は電気電子工学で、主にマイクロ波電子管(マグネトロン)を用いたマイクロ波電力伝送システムの研究開発を行った。その後、京都大学生存圏研究所の発足を契機に、マイクロ波照射加熱を利用した木質バイオマス前処理などの研究開発に従事する。以降、農学のみならず、化学、材料科学、生物学などの研究者とともにマイクロ波加熱応用に関する異分野融合研究に電磁波工学の立場から携わる。現在は、マイクロ波をエネルギー媒体として捉え、マイクロ波電力伝送システム、および従来にはない新たなマイクロ波加熱システムの基礎研究から応用研究を行っている
樫村京一郎[カシムラケイイチロウ]
中部大学工学部准教授。学生時代の専門は熱力学で、プラズマを用いて熱プラズマを研究していた。研究を進めている中で、「化学プロセスにおける対象への高速エネルギー供給法」に興味が移り、電磁波加熱・プラズマ加熱を研究するようになる。現在は、マイクロ波を熱源として用いた「新しい加熱プロセスの実用化」へ興味が広がり、食品加熱から高温プロセスまで幅広い温度帯を対象とするようになった。企業向けセミナー講師や実用化への技術コンサルタント活動を精力的に推進している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。