出版社内容情報
MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムが、無線通信のアンテナシステムとして実用化されてきている。本書は、MIMOシステムの全体像と要素技術をわかりやすく解説したもので、システムの理解とともに設計の基礎が身に付くもの。
目次
第1章 MIMO伝送の概念
第2章 種々のMIMOシステムの概要とチャネルモデル
第3章 MIMOチャネルの容量
第4章 送信ダイバーシチとSTBC
第5章 SDMとその受信手法
第6章 E‐SDMとPARC
第7章 MIMO検出器の改善とMLDの簡略化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酒井 敦
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MIMOの基礎技術について、行列の導入から、実際の計算まで丁寧に行っている。また、行列も2行2列(送信2アンテナ、受信2アンテナ 2T2R)から始めているので、紙上でも追いやすい。チャンネル状態情報(CSI)についてもさらっと触れている。そして、受信アルゴリズムとして、MMSE、ZF及びMLDの比較を行っている。また、MIMO研究の歴史も簡単に触れているので、どの様に考え方が進展したかを知ることができる。ただ、情報通信学会の研究会のチュートリアルを基にした本で整理されて分かりやすい。2021/10/05