光物性基礎

工藤恵栄【著】
オーム社（1996/11発売）

ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。

サイズ A5判／ページ数 438p／高さ 22cm
商品コード 9784274130748
NDC分類 428.4
Cコード C3055

出版社内容情報

【セールスポイント】
光物性の基礎を、原理的事項から解析方法まで解説した教科書

【発刊の目的と内容】
光物性とは、光と物質の相互作用、すなわち物質の光学的性質からその物質に含まれる素励起(電子、原子、分子、結晶格子、不純物など)がどのようなエネルギー状態に置かれているかを調べる学問である。本書は、現在の大学工学部光工学科の誕生や光に関する基礎学問の重要性を再認識し、1990年に刊行された｢光物性の基礎(改訂2版)｣に最新の動向を加えたものである。光物性に関して体系立てて解説した教科書は他に類がない。大学･大学院の講義に最適の書である。

【購読対象者】
理工系大学の電気電子系学科・応用物理学科で光工学を学習・研究する学部生・大学院生、ならびに教官の方♂光エレクトロニクス関係の技術者･研究者の方

【詳細目次】
1章　結晶の幾何学的構造♂1･1　結晶の結合力♂1･2　空間格子と結晶格子♂1･3　単位セル♂1･4　単位セルの対称性♂1･5　点群と結晶族♂1･6　空間群♂1･7　基本単位ベクトル、格子変位ベクトル、Wigner-Seitzセル♂1･8　逆格子と逆格子基本セル♂1･9　Braggの法則♂1･10　結晶の人工育成♂演習問題♂文献♂2章　放射電磁界♂2･1　誘電率♂2･2　電気伝導度と移動度♂2･3　Maxwellの式♂2･4　放射電磁界のエネルギー♂2･5　双極子放射♂2･6　固体中を伝搬する電磁波♂2･7　光の分散♂2･8　光学定数の決定♂演習問題♂文献♂3章　放射電磁界の量子化･物質波♂3･1　Planckの量子説♂3･2　放射電磁界の量子化♂3･3　物質波♂演習問題♂文献♂4章　固体のエネルギー構造♂4･1　予備的事項♂4･2　結晶中の電子状態に対するバンド理論♂4･3　バンド計算法♂4･4　状態密度♂4･5　固体のバンド構造♂演習問題♂文献♂5章　固体中の電子による光吸収♂5･1　遷移確率と遷移割合♂5･2　バンド間およびバンド内遷移♂5･3　種々の物質のバンド間遷移♂5･4　バンド内遷移♂5･5　励起子吸収♂5･6　不純物の吸収♂演習問題♂文献♂6章　格子振動♂6･1　簡単なモデル系の振動♂6･2　格子振動の一般論(基準振動数、基準振動モード)♂6･3　振動数密度♂6･4　格子振動の計算例♂6･5　フォノン♂演習問題♂文献♂7章　格子振動による光の吸収♂7･1　双極子能率♂7･2　格子振動吸収の選択則♂7･3　格子振動吸収に対する群論の応用♂7･4　格子振動吸収強度の温度および圧力依存♂7･5　吸収スペクトルの実例♂7･6　不純物による光の吸収♂演習問題♂文献♂8章　固体による光の散乱♂8･1　光の散乱♂8･2　散乱に対する古典的説明♂8･3　散乱に対する量子論的説明♂8･4　散乱角とフォノン波動ベクトル･測定装置♂8･5　一次Raman散乱と結晶の対称性およびRamanテンソル♂8･6　一次Brillouin散乱♂8･7　二次Raman散乱♂8･8　散乱効率の温度依存♂8･9　種々のRaman散乱♂8･10　補遺♂演習問題♂文献♂9章　電界光学効果♂9･1　直接遷移に対する電界効果♂9･2　特異点に対する電界効果♂9･3　間接遷移に対する電界効果♂9･4　電界効果の測定法♂演習問題♂文献♂10章　磁界光学効果♂10･1　サイクロトロン共鳴吸収♂10･2　縦磁界効果(Faraday配列の場合)♂10･3　横磁界効果(Voigt効果またはCotton-Mouton効果)♂10･4　量子的磁界光学効果♂演習問題♂文献♂11章　応用光学効果♂11･1　基礎的事項♂11･2　ひずみによる光学的性質の変化♂11･3　変形ポテンシャル♂11･4　フォノンの応力依存♂11･5　不純物吸収の応力依存♂11･6　測定法♂演習問題♂文献♂付録♂1.　周期表♂2.　振動モードの指標･赤外Raman選択則♂索引