内容説明
育ちて樹となれ。冒険し、壁にぶつかり、性に目覚める。おとなになるまでの長い時間が、20編の名作によみがえる。
目次
1 巣立ちの練習(硝子戸の中―たぐり寄せられる土地の匂い(夏目漱石)
銀の匙―ひきだしの中の宝物(中勘助)
鷹の巣とり―ギャングエイジの冒険(千葉省三) ほか)
2 性に眼覚める頃(性に眼覚める頃―盗む指先に欲情する少年(室生犀星)
女生徒―おとなまでの長い時間(太宰治)
風琴と魚の町―分け合うよろこび(林芙美子) ほか)
3 さし伸べられる手(鹿狩り―ぼくの冒険(国木田独歩)
八十吉―父の怒りに触れた日(斎藤茂吉)
鮨―命の火花(岡本かの子)
伊豆の踊子―新設を受ける涙(川端康成)
伸び支度―人形娘がおとなになる時(島崎藤村)
天寵―青年画家の苦悩(森鴎外))