内容説明
逍遙、美妙、柳浪らの口語文体創始の苦闘を分析しつつ、近代の「表現」の表層と深層を照らし出す。『深層の近代―鏡花と一葉』『制度の近代―藤村・漱石・鴎外』(仮題)と併せ三部作を構成し、著者の文学史像の一角を形成する。
目次
1 逍遙とその時代(「改良」という幻想;近代文化の表層と深層;近代の古層―文語文の織りなす世界 ほか)
2 美妙と柳浪(古典への郷愁;散文と詩のレトリック;美妙の言文一致論 ほか)
3 美妙追跡(研究史・言文一致;飛鳥井雅道『日本近代の出発』;山本正秀『近代文体形成史料集成 発生篇・成立篇』 ほか)
著者等紹介
山田有策[ヤマダユウサク]
1943年愛知県生まれ。東京大学文学部国語国文学科卒業。同大学大学院博士課程修了。東京女子大学講師を経て、現在、東京学芸大学教授
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