三十一文字の日本語―現代短歌から古代歌謡へ

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  • サイズ A5判/ページ数 215p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784273031503
  • NDC分類 911.104
  • Cコード C1092

内容説明

日本の詩歌には、日本語の固有の力が存分に発揮されています。本書では日本語を正確に読みといていただくための106の作品をとりあげました。本作品群を通して日本語の豊潤な世界にわけ入ってほしいと念願しています。また、特にだれにでもわかりやすくを心がけて総ルビにしました。耳に快い豊かな音の世界を味わっていただきたくCDを付しました。

目次

「地球人」のための日本語の定型詩
さざなみの寄せては過ぐるまなざしよ、外国人って君のことだよ
君思えばわれ立ち上がり電灯をすべて点けたり異国の宿に
四万十に光の粒をまきながら川面をなでる風の手のひら
のぼり坂のペダル踏みつつ子は叫ぶ「まっすぐ?」そうだ、どんどんのぼれ
じゃんけんで負けて蛍に生まれたの
戦争と畳の上の団扇かな
珊瑚樹のとびきり紅き秋なりきほんたうによいかと問はれてゐたり
急ブレーキを踏めば後座に喘ぎ居し妊婦の呻き産声となる
なお翔ぶは凍てぬため愛告げんため〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mijas

55
日本語を母語としない人たちにも日本語の定型詩を味わってもらおうと企画・制作された本。詩歌の「リズムや音」ではなく、どのように言葉そのものを伝えていくのかがテーマ。河路先生も書かれているように、長いあいだ培われ、受け継がれてきた感受性の伝統を伝えることはなかなか難しい。そのため、作品選びには吟味を重ね3年かかったという。それだけに掲載された106の作品の「味読」は意義深い。「珊瑚樹のとびきり紅き秋なりきほんとうによいかと問はれていたり」(今野寿美)いいなぁ。与謝野晶子の雛罌粟が選ばれていたのも嬉しい。2017/02/07

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