内容説明
島崎藤村の人と文学への多角的なアプローチ!清新な論集、ここに完成。新しい世紀に向かって、本論集に藤村文学から何を学ぶべきかを問いかける。
目次
藤村と西行・芭蕉
藤村と父島崎正樹―『夜明け前』の青山半蔵の形象を中心に
『夜明け前』にみる半蔵の狂と国学思想
藤村とフランス思想
藤村とシェイクスピア
藤村と西洋美術―ピュビス・ド・シャヴァンヌの受容
藤村とゲーテ―『東方の門』をめぐって
藤村と信州
藤村と北村透谷
藤村と樋口一葉〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
33
小池健男「藤村とフランス思想」。京大から留学の途次藤村を訪れた河上肇と友人と出会い。マルクス主義者は、藤村が欧州から学ぶべきだと主張したのに対し、愛国心を忘れてはならぬと力説(68頁)。東栄蔵「藤村と信州」で26歳の藤村は、姉園子の嫁ぎ先・木曽福島高瀬家に逗留し、第三詩集『夏草』の稿(133頁)。西欧で確立した「個人」、個人と対立した「社会」は日本では近代化を急ぐあまり土着の精神風土と対決できず、概念だけが建て前としてひとり歩き。藤村は『破戒』。「社会」「社会(よのなか)」「世の中」「世間」(137頁)。2018/05/11
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