内容説明
本書は概論と各論の二部に構成されている。概論においては、五筋の求道文学を規定し、近世文学の全時代、全領域に亘って仏教の思想や措辞が如何に広く深く滲透していたかを、具体的に提示した。後半の各論では、『三教指帰』をはじめ各宗の開祖、高僧の、法語語録等を別にしてみる時、古典文学史上最も高次で本質的な問題意識に支えられながら、一方に極めて娯楽的な文芸性をも兼ね備えている仮名草子の、仏教宣布文学をとりあげ、これを形象技法と思想内容の両面から具体的実証的に分析評価した。
目次
概論(日本古典文学における仏教の受容;五筋の求道文学;仏道の文学;儒道の文学 ほか)
各論 仏教宣布文学の研究(一休水鏡;一休・二人比丘尼;七人比丘尼;祇園物語 ほか)
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