内容説明
天才が生きた明治の日本。戦後50年の研究成果を展望。
目次
1 国際化時代の石川啄木
2 石川啄木新考と名歌鑑賞
3 啄木研究と私―戦後五十年の歩み
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かみしの
7
勉強のため。明治文学(末期)における大逆事件と乃木希典殉死の影響って、やっぱり計り知れないんだろうなと思います。あと幸徳秋水が裁判で発した言葉が、南北朝正閏問題に発展していく、という指摘は面白かったです。大逆事件だけに関わらず、震災やオウム、酒鬼薔薇、宮崎など、ある言葉それ自体にマイナスのイメージを付加するほどの衝撃を与えた事件は、一度学び直したい。ちょっと驚いたのは、鼎談に渡辺淳一がいたこと。〈その歌で慰められなかったら、歌はなんの価値もない〉という発言で、少しだけ好きになりました。2013/01/24




