内容説明
本書は著者が今まで発表した中世説話に関連する論文に、二、三の小論を加えて、説話、説話文学というものの意味、位置づけを考え、また、その展開について模索した道筋をまとめたものである。
目次
第1部 中世説話文学の特質
第2部 平家物語の説話性(屋代本平家物語の『抽書』について;「祇王」の一考察(その一)増補系諸本の特色を中心に
「祇王」の一考察(その二)源平盛衰記の今様を中心に ほか)
第3部 中世説話集の性格(今昔物語集巻二十論―特に霊異記説話との関連について;宇治拾遺物語の世界;宇治拾遺物語編者の姿勢 ほか)
第4部 継子説話の考察(本地物語の考察―二所権現を中心として;特に落窪物語における諸問題)