感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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マルクスの共産主義の根源は2つ、社会とは自然のヒューマニズムであるということと、その社会を成す人間とは対象的な存在であって、非社会的人間とは自身が第三の存在にとって対象ではないところの存在、即ち一つの非存在〔化けもの〕であるということである。後者の最も判りやすい表現は岸田秀による「人間を人間たらしめるのは他者の認識即ち他者との関係であり、それがなかったら人間ではなくなる」という道破である。つまり根底命題は「社会は人間と自然との完璧な本質一体性である」ということなのだが、人間と自然を主体ー客体とする二律背反2024/11/07