内容説明
一口にいうと、1930年代は戦争の時代である。民族主義を高く掲げた時代である。この時代、〈日本の油絵〉を描きだすことを自覚的な目標にして、画家もまたそれぞれ自分の流儀をもって目標達成をこころみた。ヨーロッパ追従からかけはなれた〈日本の油絵〉、それがどんなあらわれかたをしたかということをみてみたい。
目次
1930年代の画家たち
梅原龍三郎〈紫禁城〉
安井曽太郎〈外房風景〉
前田寛治〈棟梁の家族〉
長谷川利行〈女〉
須田国太郎〈早春〉
鳥海青児〈信州の畠 1〉
児島善三郎〈箱根〉
海老原喜之助〈曲馬〉