スターリンと原爆〈上〉

スターリンと原爆〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 279,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784272530281
  • NDC分類 559.7
  • Cコード C0022

内容説明

ソ連の原爆開発の裏にひめられた、人々と政治の息もつかせぬ物語。アメリカとの核軍拡競争、スターリンの外交政策、原爆開発におけるスパイの役割、有能な物理学者たちと政治指導者との関係などを、包括的な研究・当事者へのインタビュー・新たな資料の分析をふまえて、生き生きと描き出す。本書は、全米スラブ研究協会からスラブ研究の分野の最もすぐれた本に贈られるブチニッチ賞、同協会からソ連およびポストソ連の外交政策に関する最もすぐれた本に贈られるシュルマン賞を1995年に同時に受賞したのをはじめ、欧米の学界、読書界から高い評価を受けている。

目次

第1章 ヨーッフェの研究所
第2章 核の前史
第3章 核分裂への反応
第4章 決断のとき
第5章 いよいよスタート
第6章 ヒロシマ
第7章 ヒロシマ以後の核計画
第8章 政策の前提
第9章 原子力産業

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まるっちょ

2
科学者は利用されたのだ。ソ連という悪しき政府の権力として。 そして原爆が投下されるよりも早い段階から、数多の人間が放射性物質の餌食となり、被爆し、命を落としてきた。 この本を読んで一番強く思ったのは、「科学者=悪者」ではないことだ。 おそらく知識を全く持っていなかった今までの私なら、簡単に「ソ連の科学者=悪」とこじつけていただろう。本書はそれを覆させた。 2015/12/01

artillery203

1
「原子爆弾の誕生」「原爆から水爆へ」の流れで読んだが、他の二作に比べて読みづらかった感じ。特に固有名詞が見慣れない訳され方してるのがつらかった。とはいえ、他の二作の予備知識もあったおかげで全体的に内容は掴めた。突如として政治問題として浮上した原子爆弾というファクター。現代政治を読み解くうえでも重要かと思う。2013/09/01

スカイバニラ

1
上巻ではソ連の核物理学を牽引したヨーッフェ、クルチャートフの活動から始まり、科学者達がスターリンに原爆製造の認可を求め、広島・長崎の原爆投下によりその計画と研究が促進され、ソ連初の原子炉とプルトニウムの生産・分離・加工施設が製造されたところで終わってます。この本、ソ連内の科学と政治の関係を知る上で貴重な資料ですね、いろいろな興味深いエピソードも記されていますし。ソ連の原爆開発計画の全体像だけを知りたいなら「冷戦と科学技術」(著・市川浩)もお勧めです。ロケット、ジェット機、原子力潜水艦の開発等も載ってます。2009/08/31

T.K.

0
ロシア・東欧の国際関係の授業レポートの関係で読みました。ロシア科学者ってもっと悪どいイメージだったのですが。。。真実を探求するために政府に圧力をかけられながらも必死頑張っていたんですね。彼らの研究結果が広島、長崎の原爆開発につながったのは残念ですが。また、1930年代、物理学コミュニティがここまで密度の高いものだったとは。コンピューターもない時代に色々な国の科学者たちが互いに意識し合って切磋琢磨してお互いを磨き合っていたとは。ロマンを感じました。2013/01/23

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