出版社内容情報
震災による「分断」は越えられるのか? アイデンティティの要としての地域歴史遺産の再発見など「生存」の歴史を未来へとつなぐ。
内容説明
人びとはみな地域の歴史に支えられて生き、未来へと歴史を紡いでいく。甚大な被害がもたらした分断を越え、「人間の復興」にいたることは可能か?地域歴史遺産の再発見など、「生存」の歴史をつなぎ直す道を探る。
目次
第1部 断ち切られた「日常」を取り戻す―地域歴史遺産がつなぐ記憶と歴史(災害が断ち切る「日常」の記憶 つなぎ止める地域歴史遺産;歴史資料保全活動の意味と可能性を問いつづける―ふくしま歴史資料保存ネットワークの活動を通じて;地域の自然・文化・歴史を伝える宝を残すために―陸前高田市立博物館の取り組み ほか)
第2部 「生存」の歴史から問う分断と復興(被災地における「生存の条件」の形成・破壊・再建―地域循環型「人間の復興」の歴史的基盤;原子力発電所と地域社会―福島県双葉地域に関する統計的考察;福島県の漁業再生力と原発―歴史のなかから考える;福島に農の営みを取り戻す ほか)
第3部 「生存」の歴史の射程―分断を越える視点(福島論―もう一度、“始点”に立って見つめ直す;「生存」の歴史をつなぎ直す―分断を越える道を探る)
著者等紹介
大門正克[オオカドマサカツ]
1953年生まれ。横浜国立大学教授/歴史学、近現代日本社会経済史
岡田知弘[オカダトモヒロ]
1954年生まれ。京都大学教授/経済学、地域経済論、地域形成史
川内淳史[カワウチアツシ]
1980年生まれ。東北大学准教授・歴史資料ネットワーク事務局長/歴史学、近現代日本の地域史・医療史
河西英通[カワニシヒデミチ]
1953年生まれ。広島大学教授/歴史学、近現代日本の社会・文化論
高岡裕之[タカオカヒロユキ]
1962年生まれ。関西学院大学教授/歴史学、近現代日本の社会・文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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