出版社内容情報
古代の沖縄から琉球王国の繁栄、そしてヤマト支配と沖縄戦、戦後の米軍統治……大国のはざまで揺れた沖縄の歴史を、中高生にもわかるQ&A形式で。改訂にあたり沖縄戦や近年の米軍基地返還をめぐる問題を大幅に加筆。
内容説明
沖縄の歴史をまるごと一冊で。東アジアのかけはしとなった琉球王朝から沖縄戦、そして米軍基地問題の現在まで。
目次
旧石器時代の謎
貝塚時代の六〇〇〇年
グスク・三山時代
琉球王国の誕生
大交易時代
薩摩藩の琉球支配
身分制度の確立
琉球使節と江戸幕府
琉球文化の興隆
琉球の開国
明治維新と琉球処分
沖縄の民権運動
世界恐慌と沖縄
風俗改良と皇民化政策
沖縄戦
米軍占領
サンフランシスコ条約と沖縄
祖国復帰運動と沖縄返還
在日米軍基地の現在
在沖米軍基地をめぐる疑問
沖縄の現在
著者等紹介
楳澤和夫[ウメザワカズオ]
1956年生まれ、早稲田大学卒業。現在、敬愛学園高校特任教諭。千葉大学教育学部非常勤講師、歴史教育者協議会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
52
首里城炎上で大騒ぎしている私たちだが、果して沖縄の歴史をどれだけ知っているのだろう…島津の琉球征伐、明治政府の琉球処分、そして太平洋戦争の沖縄戦と、この国が、沖縄の人たちを虐げてきた事実を。大月書店発行の歴史書だから、この本の思想的ポジションは明確であるが、イデオロギーを超えて、史実をしっかりと身につけておきたい。那覇からは、東京も平壌も香港もマニラも同じ距離にある。そうやって東アジアの拠点として栄えてきた温厚な琉球なのに、今、日米両国は、自らの国益のためだけに都合よく利用しようとしているのではないのか。2020/06/21
ま
33
図書館で「これならわかる」で検索したら出てきて思わず手に取った本。面白かったが、ほんと沖縄って舐められてんなぁと思わずにはいられない。日本の基地の名前に日本兵をたくさん殺した米兵の名前を付ける(キャンプハンセン)とかいう悪趣味。しかもそれが「反戦」と同じ発音という皮肉。日本と中国に外交の知恵だけで対抗して独立を保ってきたのは奇跡だったのかもしれない。港川人の時代からの沖縄通史の本って意外とないかも。山川の日本史A的な沖縄史の本とかないかな。2022/08/27
Chiyo K.
14
先史時代から現代までの沖縄の歴史について、「いつから人が住んでいたのですか」「薩摩はいきなり侵略したのですか」「米軍がいなくなると沖縄の経済は困るのではないですか」など様々なトピックに答える形式でまとめた本。修学旅行の事前学習に使うことが想定される。むしろ読んでから行くべきだ。明治政府による日本への編入も戦後の米国統治も、強者の論理で無理矢理従わせてきた側面がある。無知や無関心ゆえの差別や偏見にもさらされてきた。他方、独特で豊かな文化や風土を持つ美しい島。復帰50年、できるだけたくさん沖縄の本を読みたい。2022/01/27
kenitirokikuti
7
図書館にて。第1版(2003)は既読のはずだが、未レビューだった。この第2版は2020年刊行で、前書きには沖縄修学旅行とくに高校が大変多く、年間約30万人(2018年データ)、約1600校が訪れるそうな。私は関西育ちで修学旅行は小学校は京都と伊勢、中学は敦賀のあたり、高校が韓国だったなぁ(30年前だ)2024/04/05
ありんこ
4
沖縄が注目されているので、読んでみました。行ったけとはないですが、独自の文化があり、魅力的な場所です。ソテツ地獄など、初めて知る言葉もあり、勉強になりました。2022/05/26