出版社内容情報
原爆という人類の課題に対して、俳句がどのように向き合ってきたのか。原爆投下直後のヒロシマやナガサキで詠まれた俳句があった。俳句で原爆を記録したひとたち、今も火種を絶やさずつなぐひとたちを長年の取材を通して綴る。
目次
はじめに 生と死を詠う世界
第1章 原爆俳句までの軌跡
第2章 第二芸術論の衝撃
第3章 ヒロシマを詠む
第4章 ナガサキを詠む
第5章 東京から原水爆を詠む
第6章 表現者たちの格闘
第7章 沖縄と福島
第8章 原爆と川柳
著者等紹介
永田浩三[ナガタコウゾウ]
1954年大阪生まれ。東北大学教育学部卒業。1977年NHK入社。ラジオドキュメンタリー『おじいちゃん、ハーモニカを吹いて』で芸術祭賞・放送文化基金賞を受賞。ディレクターとして『ぐるっと海道3万キロ』『ドキュメンタリー’89』『NHK特集』『NHKスペシャル』などを担当。プロデューサーとして『クローズアップ現代』『ETV2001』などを制作。菊池寛賞を共同受賞。2009年から武蔵大学社会学部教授。江古田映画祭実行委員会代表、高木仁三郎市民科学基金理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どら猫さとっち
7
今も昔も、俳句はその詠む人の想いや感情を表現するアイテムとして、親しまれている。今から80年前、日本に原爆が投下された。広島や長崎で、多くの死者や被爆者を出した。亡き人の悲しい想い、被爆者として生きる苦しみや絶望、戦時下の社会の憤り…。その想いを五七五で描いた人たちと、その背景を描いたルポ。今年で80年になる今、俳句を通して、戦争という悲劇の重さや痛みを、本書で分かち合うことが必要ではないだろうか。2025/03/16
鈴木双葉(全日本目が死んでる団団長)
2
「原爆へ竹槍しごいた愚かしさ」「あやまちはくりかへします秋の暮」うまいこと言うなあと感心(してる場合か)。2025/03/15