出版社内容情報
戦争博物館は「何のために、何を、いかに」展示しているのか。世界の博物館から56館を選び、設立の経緯や展示物などの概要を提示。また、15のテーマと8つのコラムから博物館をとりまく問題や、変化する姿とその意味を考察する。
【目次】
第Ⅰ部 日本と世界の戦争博物館56選
第Ⅱ部 戦争博物館をめぐるさまざまな視角
第1章 戦争軍事博物館の始まり
コラム1 日本における博物館の状況――戦後の変遷
第2章 ナショナリズムを克服する歴史博物館
コラム2 東アジアの現状――反日、抗日のナショナリズム
第3章 戦争博物館の新動向
コラム3 コンピエーニュの客車
第4章 展示と演出――戦争の追体験
コラム4 「商品化」される戦争?――戦争博物館のミュージアムショップ
第5章 軍隊の歴史をいかに展示するか――イギリスと日本の軍隊博物館
第6章 国境地域の戦争博物館
第7章 古戦場博物館から見る戦争――19世紀以前の戦争に関する博物館に注目して
コラム5 ふたつの古戦場博物館
第8章 ベルリン 博物館コンプレックス―ベルリンの戦争博物館:1945‐2020年
第9章 市民が作る戦争博物館
コラム6 「反戦」、「平和」を謳うドイツの博物館
第10章 兵士の表象
第11章 戦争を「消費」する――戊辰戦争と特攻
コラム7 戦没者慰霊と博物館
第12章 創られる戦争と博物館―「soraかさい」鶉野ミュージアムを事例に
第13章 アイデンティティ・ポリティクスと博物館
第14章 惨劇の記憶――ヒロシマ、アウシュヴィッツ、ドランシー、オラドゥール
コラム8 博物館としての戦跡
第15章 戦後80年を迎えて――変わりゆく戦争博物館