出版社内容情報
19世紀の社会を揺るがした科学の「進化論」はどのように生まれたか。
内容説明
19世紀の社会を揺るがした科学の革命「進化論」はどのように生まれたか。1835年、26歳のダーウィンはたった1か月間、ガラパゴス諸島に滞在した。その後長年にわたって、そこで目にした動植物のユニークさの理由を考えつづけ、1859年、50歳になって初めて『進化論』を発表する。それまでの深い思考の過程とその後巻き起こった激しい論争、そして現代への遺産とは。
目次
第1章 進化論の原点
第2章 飽くなき探求者
第3章 ビーグル号の航海
第4章 理論の誕生
第5章 「悪魔の牧師」
第6章 ダーウィンの遺産
著者等紹介
ギンガリッチ,オーウェン[ギンガリッチ,オーウェン][Gingerich,Owen]
ハーヴァード大学教授(天文学・科学史)。スミソニアン天文物理観測所上級名誉天文学者。2006年夏のIAU(国際天文学連合)惑星定義委員会では議長を務めた
ステフォフ,レベッカ[ステフォフ,レベッカ][Stefoff,Rebecca]
ペンシルベニア大学にて博士号取得。自然・歴史・地理学に関する50以上の著作をもつ
西田美緒子[ニシダミオコ]
翻訳家。津田塾大学英米文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きよと
5
宗教と科学の難しい時代に、難題に向き合い、そして避難されてもなお続けていく執念がすごい。その時代では、書籍を出版して、ようやく世の中に浸透していくとすると、多くの人が書籍を読んでいたことも分かった。最終的に、英雄として国葬される偉大な人物であったとイギリス国から認められて、良かったと思えた。育メンとしてのダーウィンも少し出ていて、身近に感じられた。2015/12/10
御餅田 もちこ
4
(メモ)「科学とは事実を分類し、そこから一般的な法則や結論を導き出すことなのだと完全に悟ったのはそのときだった」ダーウィンについての伝記。『自然選択における種の起源』の発想から発表に至るまでの約10年間、方々に手紙を出して理論を裏付ける証拠を集めていたというのが印象的だった。まだまだ聖書の記載が正しいと考えられていた時代にあって、この理論が異端であり論争を呼ぶであろうことを予期した上で、あらゆる反論の芽を摘むことが狙いだったようである。ダーウィンの素朴な人柄が伝わる良書。2020/06/14
倉敷
3
このところ伝記を読みたい欲に駆られていて、ずっと気になってた「オックスフォード科学の肖像」シリーズに着手。月に1冊くらいのペースで読んでいけたらいいな~。1冊目は進化論でおなじみのダーウィン。『種の起源』の詳細や説について掘り下げるというよりも、本当に彼の人生を追うといった感じ。親しみやすい文体で読みやすかったです。それにしても、ダーウィンってば金持ちのボンボンだったのね。学問というのは、しっかりとした家庭や経済基盤のうえにこそ成り立つものだと改めて認識…。2022/06/28
ダージリン
2
先日「ビーグル号世界周航記」を読み、もう少しダーウィンを知ろうと思ってこの本を読んだ。OXFORD のこのシリーズは割と好きで良く読んでいる。少年向けにコンパクトにまとめられていながら、科学者達の人間性を垣間見せてくれるところが良い。それにしてもダーウィンの好奇心や観察眼には舌を巻く。科学に携わる技術者としてはこの観察眼は見習わなければと思う。2010/10/24
スプリント
0
ダーウィンの生涯についてコンパクトにまとめられており入門書としては最適です。「種の起源」を発表するにあたっての苦悩がよくわかります。2013/11/09
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