内容説明
500万年前にチンパンジーと別れをつげて直立二足歩行の道をふみだした古人類=ホミニッド。人類化石の発見が進めば進むほど、ホミニッドのリストは増える一方だ。最新の古人類学によれば、20種類近いホミニッドがアフリカに栄えたが、やがて現代人・ホモサピエンスただ一種を残して絶滅してしまった。ネアンデルタールは、ホミニッド最後のパートナーらしい。巨大な脳をもち、組織力と道具・技術で他の生物を圧倒する現代人が、なぜ地球上に誕生したのか。なぜヒト以外にそのような動物が出現しないのか。その鍵は、すべてこの数百万年にわたるホミニッドたちの生活の中にある。本書は、決して現代人に進化するためではなく、激変する環境の下で自分たちが生きぬくために社会性を発展させ、体毛をぬぎすて、途方もない知恵をつけていったホミニッドたちの姿を再現し、人類誕生の秘密にせまる。
目次
1 進化とは
2 なぜダーウィニズムか?
3 人間とは?
4 ヒトはいつ誕生したのか
5 人類の進化は進歩か
6 なぜアフリカなのか
7 人類の進化は適応的か
8 進化において人類はなぜそれほどまでにめずらしいのか
9 人類はなぜ進化したか
10 ヒトの進化は重大事か