出版社内容情報
地震、水害、新型コロナ…引き続く災害に襲われる日本。そのなかで、五輪など祝祭により復興を目論む政治・資本の力と、新自由主義がもたらした社会の困難が露出している。その矛盾の裂け目から、新たな社会のビジョンを描く。
目次
特集 “復興と祝祭”の資本主義―新たな「災後」を探る(“復興と祝祭”の資本主義―新たな「災後」を探る―特集にあたって;インタヴュー 近代という祝祭の行方―万博・オリンピックと戦後日本;災害と復興・祝祭をめぐる時間と空間の弁証法;被災した人たちが、ふたたび住む;東日本大震災・福島第一原発事故による広域避難者との交流と「人間の復興」;環境正義論から考える公害の歴史的教訓―公害から気候変動、そして疫病へ;惨事便乗型資本主義、祝賀資本主義、資本の論理)
小特集 実在論の現在(実在論の新展開―問題となる論点;ドイツにおける現代実在論の動向について―マルクス・ガブリエルの「意味の場の存在論」とコッホの「解釈学的実在論」;批判的実在論と教育―批判的自然主義の可能性)
研究論文(予防・健康増進と新たな統治―日本における“公益に資する”主体の形成と実践)