“悪の凡庸さ”を問い直す

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  • サイズ 46判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784272431090
  • NDC分類 316.88
  • Cコード C0010

出版社内容情報

アイヒマンを形容した〈悪の凡庸さ〉。アーレント自身は歯車のように命令に従っただけという理解を否定していたにもかかわらず、多くの人が誤解し続けている。この概念の妥当性や意義をめぐり、アーレント研究者とドイツ史研究者が真摯に論じ合う。

[目次]

序 いま〈悪の凡庸さ〉の何が問題なのか

第?部 〈悪の凡庸さ〉をどう見るか
1 〈悪の凡庸さ〉は無効になったのか――エルサレム<以前>のアイヒマンを検証する
2 〈机上の犯罪者〉という神話――ホロコースト研究におけるアイヒマンの位置づけをめぐって
3 怪物と幽霊の落差――あるいはバクテリアが引き起こす悪について
4 〈悪の凡庸さ〉をめぐる誤解を解く

第?部 〈悪の凡庸さ〉という難問に向き合う――思想研究者と歴史研究者の対話
1 〈悪の凡庸さ〉/アーレントの理解をめぐって
2 アイヒマンの主体性をどう見るか
3 社会に蔓延する〈悪の凡庸さ〉の誤用とどう向き合うか

内容説明

アイヒマンは組織の“歯車”ではない!アーレント研究者とドイツ史研究者が、“悪の凡庸さ”概念をめぐり真摯に語り合う。

目次

序 いま“悪の凡庸さ”の何が問題なのか
第1部 “悪の凡庸さ”をどう見るか(“悪の凡庸さ”は無効になったのか―エルサレム“以前”のアイヒマンを検証する;“机上の犯罪者”という神話―ホロコースト研究におけるアイヒマンの位置づけをめぐって;怪物と幽霊の落差―あるいはバクテリアが引き起こす悪について;“悪の凡庸さ”をめぐる誤解を解く)
第2部 “悪の凡庸さ”という難問に向き合う―思想研究者と歴史研究者の対話(“悪の凡庸さ”/アーレントの理解をめぐって;アイヒマンの主体性をどう見るか;社会に蔓延する“悪の凡庸さ”の誤用とどう向き合うか)

著者等紹介

田野大輔[タノダイスケ]
1970年生まれ。甲南大学文学部教授

小野寺拓也[オノデラタクヤ]
1975年生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授

香月恵里[カツキエリ]
1961年生まれ。岡山商科大学経営学部教授

百木漠[モモキバク]
1982年生まれ。関西大学法学部准教授

三浦隆宏[ミウラタカヒロ]
1975年生まれ。椙山女学園大学人間関係学部准教授

矢野久美子[ヤノクミコ]
1964年生まれフェリス女学院大学国際交流学部教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

57
んー。分野が違うとモデル化への指向性が違うのだなってのは読みとれましたが…。自分の結論としては<悪の凡庸さ>という言葉は使うべきではないのだなってなりました。降りる事のできるバスから降りなかったら、乗り続けた責任は生じるはずで、この言葉が現れる企業、役所勤めの方、降りたら命に関わるとかでは無いはず。そもそも乗らないという生き方はあるし(乗せてもらえないというのは考えないことにして。)。「必要悪」「絶対悪」等、悪に何らかの修飾をほどこす言葉は鬼門だな。凡庸な感想でした…。2023/12/04

Y2K☮

37
名著。平凡な組織人ゆえ指示を忠実に守ることしかできなかったという印象をアイヒマンに抱いていた。だが本書の論考から浮かび上がる実態はもっと積極的。指示待ちをせず、上の意向を先読みして動ける有能な官僚。一方で専ら出世と名声のために能力を間違った針路へ向ける姿を<悪の凡庸さ>と評するのも理解はできる。でもありふれた歯車のひとつに過ぎないから責任を問えないというのは違う。同じ立場に置かれたらと安易に己と重ね、保身のためにやむなしと擁護するのは事実の誤った解釈だろう。他の選択肢、行動可能性が彼になかったとは思えぬ。2024/08/31

msykst

17
歴史研究や哲学研究や思想史研究といった専門性の間で、概念や事実を取り扱う手続きがどう違うのかが繊細に議論されていて勉強になった。日常感覚と断片的な伝聞を掛け合わせて想起される程度の人物像をもって世界史レベルの事件を語る様な生活態度は限界よね、と改めて。2024/05/24

ののまる

9
それぞれの論考をよんだときは、結局どうなんよ?ってなったが、討論会で交通整理(ある程度は)。今の日本の政治家やら企業やらがお詫びをするときの姿(私個人には責任はありません、上から言われたから、上はそんなこと言ってません、知らなかった、じゃあ結局なんでそうなったの、人死んでんだよ?とかの)を見慣れているからこその、改めて悪の凡庸さ議論が再熱しているのかと感じる。で、そういう現代社会をどうにかしないとよ、という面では、他分野が縦断的に議論にできなかったり、足踏み時間が長い学問の歩みの遅さのもどかしさよ。2024/07/30

きゅー

8
ハンナ・アーレントが『イェルサレムのアイヒマン』で用いた「悪の凡庸さ」という言葉は、刊行当時から誤解されていたという。いま半世紀を経て「悪の凡庸さ」という言葉を巡って分野の異なる研究者が対話をもった一冊。個人的には「悪の凡庸さ」そのものよりも、第二部の歴史学者と思想学者(アーレント学者)の対談が興味深かった。研究領域の違いにより、研究方法や研究対象への距離のとり方が全く違う。そもそも思考形式が異なるので、お互いに確認をしながら自分の主張をする。2024/10/16

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