出版社内容情報
現代韓国を代表する文学研究者・金哲の透徹した論考。日本の植民地支配期から今日にいたるまでの植民地主義の構造を鋭く抉る。
現代韓国を代表する韓国文学研究者である金哲の透徹した論考。日本の植民地支配期から「解放」前後、そして今日にいたるまでの韓国社会の姿を「民族」という概念を軸に見通し植民地主義の構造を鋭く抉る。日本独自編集。
◆推薦
柄谷行人
「本書における、韓国で支配的な言説への完膚なきまでの批判は、近代日本のあり方を見なおす上でも、不可欠である。」
朴裕河
「現代韓国知性の先端を行くこの本は、きっとあなたの心を打つに違いない。その透徹した自己凝視の拠って立つ根源を見ることによって。」
序章 喉に刺さったとげ――植民地の記憶と「親日派」
第一章 「国民」という奴隷――抵抗史とファシズム
第二章 「民族」が語られるとき――自己欺瞞と忘却
第三章 植民地的無意識とは何か――朝鮮の満州
第四章 「朝鮮人」から「東洋人」へ――植民地朝鮮における「近代の超克」論
第五章 「欠如」としての国(文)学――「民族学」=「国家学」の誕生
第六章 愛国と売国――われわれの自画像
第七章 日帝の清算――「私たちは安泰に過ごしている」
終章 抵抗と絶望
(解説=沈熙燦・磯前順一)
【著者紹介】
1951年生まれ。延世大学校国語国文学科教授。著書に、『眠りなき時代の夢』(文学と知性社、1987年)、『具体性の詩学』(実践文学社、1993年)、『国文学を超えて』(国学研究院、2000年)、『「国民」という奴隷――韓国文学の記憶と忘却』(三人、2005年)、『腹話術師たち――小説で読む植民地朝鮮』(三人、2005年)、『植民地を抱いて』(亦楽、2009年)など。韓国の近現代のテクストを対象に、植民地主義、民族主義、ファシズムの様相の分析を主要な研究テーマとしている。
目次
序章 喉に刺さったとげ―植民地の記憶と「親日派」
第1章 「国民」という奴隷―抵抗史とファシズム
第2章 「民族」が語られるとき―自己欺瞞と忘却
第3章 植民地的無意識とは何か―朝鮮の満州
第4章 「朝鮮人」から「東洋人」へ―植民地朝鮮における「近代の超克」論
第5章 「欠如」としての国(文)学―「民族学」=「国家学」の誕生
第6章 愛国と売国―われわれの自画像
第7章 日帝の清算―「私たちは安泰に過ごしている」
終章 抵抗と絶望
著者等紹介
金哲[キムチョル]
1951年生まれ。延世大学校国語国文学科教授。韓国の近現代のテクストを対象に、植民地主義、民族主義、ファシズムの様相の分析を主要な研究テーマとしている
田島哲夫[タジマテツオ]
1949年生まれ。延世大学校国学研究院専門研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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