内容説明
資本主義の限界を解き明かす―入門的マルクス再読。そもそもマルクスは資本主義をどう分析し、その理論的帰結としての社会主義とは何だったのか。そして、20世紀の社会主義やいま社会主義をめざす国々は、マルクスの視点からはどう見えるのか。原点に立ち返って、過去・現在・未来を解き明かす。
目次
序章 社会主義思想の誕生と若いマルクス
第1章 マルクスの社会主義論
第2章 レーニンの苦悩と社会主義論
第3章 「二〇世紀の社会主義」とは何だったのか
第4章 いま社会主義をめざす国々について
第5章 市場経済を通じて社会主義へ
第6章 資本主義の限界と社会主義の展望
終章 日本における「新たな社会主義」
著者等紹介
聴涛弘[キクナミヒロシ]
1935年生まれ。京都大学経済学部中退、1960年~64年に旧ソ連留学、日本共産党国際部長、政策委員長を歴任。元参議院議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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朔麻
1
社会主義とは何ぞや!?というのを理解しようと4年がかりで読了。正確には手に入れてから4年、5分の1ほど読んで放置していたのを思い出したように読んだ。社会主義=ソ連体制と思っていたが、本当はマルクスもエンゲルスもそんなことは含めていないようだ。「国家は社会主義・共産主義では死滅する」ものだったようだ。国家死滅論者。資本主義=市場経済でもない。社会主義では生産手段の社会化が正しいらしい。国有化は本来のものではない。「社会保障」という呼び名は1918年のソ連で生まれた。アメリカだと思っていた。2015/02/24
柴犬 太郎
1
読みやすい。理解が及んでいない点、断定できない点なども率直に書いてあるのが好感が持てる。2009/08/12