内容説明
いまの日本は狂っている。働かずに何千億円ももうける者がいる一方で、家に帰る時間もないほど働かされ、みずから命をたつ者もいる。
目次
第1章 遊びの喪失―遊び論
第2章 人間らしい労働を求めて―労働論
第3章 言葉が心を動かすこと―コミュニケーション論
第4章 遊びの復権
第5章 人間らしい豊かな生活を求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
26
1992年初版。それまでのマルクス主義に見られた労働一元論的傾向に陥っている誤りを、マルクスにかえりながら考察し、あらためて人間にとって労働の持つ意味を構築していき、それにコミュニケーションと遊びの持つ意味を取り入れて、人間的豊かさをどのように構築するかを考察した内容です。過労死を生み出すほど労働疎外が深刻な日本社会にとって、労働の持つ意味を問うことはとても重要です。同時に遊びの意味を問うことを通じて、労働も遊びも豊かにしていく道こそが人間発達の道なのだと捉えることができるのだと思いました。2019/03/31
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- 和書
- 香取群書集成 〈第7巻〉