保育と憲法―個人の尊厳ってこれだ!

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  • サイズ A5判/ページ数 157p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784272412501
  • NDC分類 369.42
  • Cコード C0037

内容説明

憲法が息づく保育が日本中に実現すれば、社会は変わる!“質”をとことん追求する愛情いっぱいの園長と、保育のすごさに出くわしたお父さん弁護士が、“個人の尊厳”を手がかりとして保育⇔憲法を双方向に語りつくす。

目次

第1章 保育は「個人の尊厳」の実践だった(ぼくの発見;プロフェッショナルな保育とは;保育は憲法の実践;安倍政権の人間観;岐路に立つ保育実践)
第2章 保育を受ける権利は人権である(「お金がない」を言い訳にさせない;保育の現場はどうなっている?;貧弱な福祉政策がもたらしたもの)
第3章 保育から見える社会のすがた(今後もますます保育園は必要になる;保育の質とは結局なんなのか;人権にふさわしい「基準」とは)
第4章 思いきった政策転換を(政策についての補足)

著者等紹介

川口創[カワグチハジメ]
弁護士。1972年埼玉県生まれ。2004年2月イラク派兵差止訴訟を提訴、同弁護団事務局長として2008年に名古屋高裁で「航空自衛隊のイラクでの活動は憲法9条1項に違反」との画期的判決を得る

平松知子[ヒラマツトモコ]
名古屋市のけやきの木保育園園長。1961年静岡県生まれ。1983年より社会福祉法人熱田福祉会のぎく保育園に勤務。2007年名古屋市立則武保育園廃園民営化を受託開園した同法人けやきの木保育園園長に就任。全国保育団体連絡会副会長。名古屋大学大学院教育科学研究科博士後期課程在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

27
弁護士さんと園長先生の対談です。保育は権利・人権であるということから、待機児童問題や保育士不足問題、規制緩和、民政化問題、「働き方」改革問題など横断的に考えることができます。園長である平松先生の保育は福祉であるという意味を深く考える必要性を感じました。また、保育所保育指針をみるうえでも個人の尊厳を守る保育とは何かを基本に考える必要性を感じました。子どもたちや親たちのための保育というのは憲法が実践された保育なのだと思いました。読みやすかったです。2018/02/08

てくてく

6
ネットで話題になっていたので購読。子の保育所のつながりから、一人ひとりの子供によりそう保育こそが個人の尊厳をうたう憲法の理念を最も体現したものではないかと気づき、子どもの人権、子どもの命に関わる仕事をしている保育士たちの人権や労働環境などを論じた一冊。平易な言葉で保育の理念や近年の子供をとりまく問題への懸念を示しており、できれば多くの保育士、そして親に読んでもらいたい。<おすすめ>2017/09/18

Takao

4
2017年8月20日発行(2018年3月31日、第2刷)。イラク派兵違憲訴訟名古屋高裁で「違憲判決」を勝ち取った川口創弁護士と名古屋市で初めて民営化された公立保育園を受託した「けやきの木保育園」の平松知子園長の対談。『ルポ保育格差』で紹介されていたので、つい最近求めた。保育実践は子どもたちの「個人の尊厳」を実現していくもの。保育は親の労働権とともに、子どもたちの保育される権利を保障する。保育実践自体が憲法の実現である、と考えたことがなかったので、憲法と保育それぞれに新たな視点を与えられたと思う。2019/04/10

Miki Shimizu

4
なんか、待機児童とか、親が子どもを預けて働けるように、、、って視点しかなかったけど、子どもが少しでも良い環境で育てるようにっての、大事なんやなー。それを実行しようと思うと保育士さんの待遇改善や、お父さん、お母さんの働き方改革までやらなあかんねんなー。てか、保育士さんすげー!労働時間はすべて子どもとべったり、超緊張感もって、安全や成長をサポートしてて、研修も会議も事務仕事も全部残業とか、ムリやわー。しかも、給料安いとか。保育士の数倍にして!給料も倍にして!将来の日本のために、政治家さん頑張ってよ!2017/10/04

カモメの本棚'10

4
子どもたちにも当然守られるべき「個人の尊厳」がある、ということを掘り下げた内容。保育の仕事の大変さや専門性をどう考えるかを改めて投げかけられているように思う。 今や待機児童対策で、国の基準を緩和する動きや、正式な保育士ではないものの保育従事などがあげられているが、果たしてそれで子どもたちの健やかな成長が守られるのか。子どもたちが“主体的”に生きて行く生きる基礎が培われるのだろうか。大人本位の保育形態になってはいないか……。考えるべき問題が多すぎる。子どもの成長は、巻戻ってやり直せないのだよ?2017/08/27

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