内容説明
朝顔を育ててみたら見えないものが見えてきた。美はそれを感じる人の中にある?!考える楽しさをつたえる絵本。
著者等紹介
日比野克彦[ヒビノカツヒコ]
1958年岐阜市生まれ。アーティスト。東京芸術大学先端芸術表現科教授。1980年代に美術、デザインの領域を横断した作品を発表、時代を反映した作風で注目を浴びる。作品制作にとどまらず、パフォーマンスといった身体を媒体にした表現を行うなど、表現手段に束縛されず自己の可能性を追求し続けている。近年は、受け取り手の感じ取る力に焦点を当てる試みや、芸術が社会で機能する仕組みの提案など、各地の参加者との共同制作を通して社会との活動を精力的に展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
72
図書館本 朝顔の種をまいて開花させる美の話。無事に成長した朝顔の全体像を見るために絵本そのものを90度回転させる仕掛けがナイス。あまりに美しいものを見ると価値観がひっくり返りますものね。2020/01/30
tokotoko
16
「明後日朝顔プロジェクト」で地元の人とあたたかいつながりを結んだアーティスト、日比野氏の本。種を船にたとえたり、種にも記憶がある、など、読むほどに想像力がどんどん広がる。最近ふと「物にもし心があったら、何て思ってるだろう」とか思う時がある。この本は、そんな気持ちを、すくいあげてくれた気がしてうれしかった。あとがきにあった「ものを見て美しいと思うのは、そのものに美があるのではなく、それを感じることができる人の中にある」という言葉を、そうっと胸にしまった。2013/08/05
遠い日
6
美とは、美を感じる心にこそあるという日比野さんのことばに、はっとする。「明後日朝顔プロジェクト」という取り組みを通して、多くの人と共有した朝顔を愛でる心。一粒の種に潜む「記憶」をちゃんと解き明かす日比野さんの感性は、さすがにアーティストだと感じる。2014/06/11
ゴロチビ
4
日比野克彦は天才アーティストの一人だと思う。サラサラっと描いた絵がちゃんとアートになってしまう。サラサラっと書いた文章がちゃんと詩になってしまう谷川俊太郎みたいだ。この絵本も、どのページもサラサラっと描いた風なのにちゃんと美しい絵になっている。がしかし、だからだろうか、もっともっと出来たんじゃないの?と思ってしまう。美は受け取る人の中にこそあるってその通りだし、いいこと言うなぁと思ってしまうけれど。天才だから、いろんな仕事をいつも忙しくこなしているんだろうなぁと思うけれど。つい、いつもの癖で僻んじゃった。2021/07/21
楓 a
3
私は本当にその種の船を造って、その船で旅をしたいです。2011/04/25