内容説明
これまでの学童保育の実践と運動の経験を広く集約し、二一世紀の学童保育のあり方を展望するシリーズ。最終巻である本巻は、第四巻までを受けて、共働き家庭が一般化した今日の地域社会に欠かすことのできない社会的共同施設である学童保育について、その制度的実態、歴史、運動を分析し、これからの学童保育の可能性を明らかにするものです。
目次
第1章 法制化と学童保育をめぐる状況
第2章 学童保育の現状と課題
第3章 学童保育の歴史をふりかえる
第4章 地域の学童保育制度と運動
第5章 各国の学童保育と放課後の子どもたち
第6章 希望としての学童保育・座談会
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
29
1999年初版。1998年児童福祉法改正により、はじめて学童保育は法的に根拠を持つ制度となりました。憲法・児童福祉法・児童憲章・子どもの権利条約に基づいた学童保育の方向性は何なの、本著では考えることができたと思います。戦後の学童保育の歴史についても簡単に述べられていました。学童保育は、政府・財界が求める人材確保・育成や少子化対策という側面と、放課後の子どもの生活を保障するなかで子どもや親の発達を保障する側面の両面があります。子どもが元気よく「ただいま」とやってくる学童のあり方を考える必要性を痛感しました。2018/05/13