内容説明
経済面では国境を取り払い、将来はヨーロッパ合衆国をめざすEC統合は、日米に引き離されるヨーロッパ体制側の危機感にねざしている。このEC統合への流れが89年東欧革命を引き起こしたとも言えよう。ドイツ統一を中心に歴史の転換点たる89年から91年の出来事を丹念にカバーし、89年革命の隠れた主役、EC統合の全貌を、複眼的視野からとらえる。
目次
第1章 21世紀ヨーロッパへの始動
第2章 最近の進行―ドイツ統一とEC統合
第3章 EC統合の主導理念―アメリカ・日本にたいするヨーロッパの危機感
第4章 EC統合内に潜む諸対抗
終章 ドイツ1990年12月選挙の意味