内容説明
価値法則・金にしばられたよそよそしい社会から、人間同士の絆が大切にされる人間の顔をした社会へ。これこそは、マルクスが『資本論』をつうじて新たな段階での共同体の復活として見通した、社会の展望ではなかったか。ゆえに『資本論』こそは社会学の古典中の古典というにふさわしい。本書は、マルクスの社会理論を『資本論』にそくして理解しようとした、国際的にも類書のない大胆なこころみである。
目次
序章 人間の姿、社会の姿
第1章 具体的価値と抽象的価値
第2章 疎外と物象化
第3章 資本の形成―労働力が商品になる
第4章 労働過程と資本の生産過程
第5章 労働時間
第6章 資本主義のもとでの生産過程
終章 資本主義から社会主義へ―社会と人間の再生