大間・新原発を止めろ―核燃サイクルのための専用炉

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784272330836
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

下北半島の大間で使用済核燃料を再利用するMOX燃料専用の原子炉が動き出す。建設に至る過程と現地や函館の差し止め運動を伝える。

下北半島の大間で新しい原発が動き出そうとしている。使用済核燃料を再利用するMOX燃料専用の原子炉だ。破綻が明白な核燃サイクルの維持が目的である。建設に至る過程と現地及び対岸・函館の建設差し止め運動を伝える迫真のルポ。

第一章 下北半島と核施設
大間まで
▼はじめに▼群立する石油タンク▼開発構想のはじまり▼農民への追い打ち▼白糠海を守る会のこと▼泊漁港の抵抗、総会への布石▼一分半の総会▼核燃サイクルの村▼核のごみ捨て場へ▼電源三法交付金と東通村▼アトムポリス▼「さいはて」の漁民
原子力船「むつ」が遺したもの
▼いま、むつ市では▼「原子を恐れるものは野獣と同じ」▼「むつ」の母港化に反対する▼補償金なんかもらいたくない▼漂流する「むつ」▼原子力船のいま
中間貯蔵施設をめぐって
▼危険な中間貯蔵施設▼核燃施設の受け入れは住民投票で▼住民投票を実現する会▼推進派の動き▼法定数の七倍を集める▼市長の情報漏洩▼住民投票すると誘致できない
 
第二章

内容説明

東北のマグロの町で危険極まりないフルMOX原発が動き出す。

目次

第1章 下北半島と核施設(大間まで;原子力船「むつ」が遺したもの;中間貯蔵施設をめぐって)
第2章 大間・原発計画の三〇年(マグロ一本釣りの町;三〇年間のたたかい;土地を売らなかった女性)
第3章 大間原発差し止め訴訟(函館で訴訟の会発足;原発と裁判;原告の声を法廷に)
第4章 3・11後の大間(建設工事再開;大マグロックと三〇年ぶりのデモ;大間のいま)

著者等紹介

稲沢潤子[イナザワジュンコ]
1940年東京生。名古屋大学哲学科卒。作家。『地熱』で第19回多喜二百合子賞受賞

三浦協子[ミウラキョウコ]
1965年網走市生。弘前大学教育学部国文科卒。弘前大学職員組合書記。2006年4月「希望とは何か」で民主文学新人賞佳作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽんくまそ

10
対岸の函館市に赴任したのが、ちょうど福島第一原発1号機爆発の翌日だった。バイバイ大間原発行進に幾度か参加し、現地での反対音楽祭の「大マグロック」を2回聴きに行った。鉄条網で囲まれて監視カメラだらけの不売地主のログハウス「あさこはうす」にもおじゃました。これらを含め、原子力船むつをめぐる攻防と、それ以前にまで遡っている。ここで目撃者としてぼくからも補足するが、原発マネーでできた東通村の公共施設の悪趣味ぶりは、えげつなかった。今さらながら、函館に住み、核関係者を身内に持っていた自分が読んでおくべき本であった。2023/02/09

coolflat

5
大間原発は、全国の原発を稼動すればするほど生成されるプルトニウムを再利用するためのもので、使用済み燃料から取り出したMOX燃料を全炉心で燃やす危険な原発だ。日本は現在、約47トンものプルトニウムを抱えており、このままでは国際社会から潜在的核保有国とみなされる恐れがある。要はこの大間原発、電力供給のバランスとは全く関係がない市民にとって全く必要のない代物なのだ。本書はそんな大間原発における反対運動が描かれている。中でも『あさこはうす』の熊谷あさ子さんの件は必読。彼女がいなければ大間原発はとっくに動いていた。2014/09/26

3
ひどい。フルMOXがどれだけ恐ろしいかだいたいわかった。早速募金する。2014/08/28

すぴすぱ

1
旅行前の予習。青森一周温泉ラブラブ旅行のつもりが主旨が変わってしまいそうなくらい衝撃受けた。再処理燃料を使う大間の原発。人間の最新技術はそれを完璧に制御できるほど進んじゃいないのに。美しい函館の街も20キロ圏内。青森県の観光案内所には原発関連施設の案内は1つもおいてなかった。今回は大間まではいけないが、六ヶ所村や東通村、関根浜のむつ周辺を見に行くことにした。山や温泉も行くけど。美しい自然の裏にある厳しい現実なんだな。エアコン使わないことぐらいしか出来ない無力な私だけど。まずは知ることからだ。2019/06/26

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