目次
第1部 社会保障と平和(憲法九条と二五条;沖縄における社会保障の諸問題―基本的人権の憲法なき土地における;軍事大国化と人として生きる権利)
第2部 社会保障と国籍(人権としての家族―外国人法と家族;在日朝鮮人と社会保障;社会保障権差別事由最後の障壁「国籍」―「反人権差別年」によせて;在日外国人の社会保障法制上の状況;塩見訴訟意見書 権利の平等性原則)
第3部 被爆者(被爆者援護法と社会保障法;原爆被爆者健康手帳訴訟の意味するもの;被爆者援護の法的考察若干;被爆者援護―わが国の被害者補償制度の実態;「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の問題点)
著者等紹介
小川政亮[オガワマサアキ]
1920年東京に生まれる。1941年東京帝国大学法学部卒業。1942年軍隊(近衛歩兵、陸軍予備士官学校ほか)所属。1947年日本社会事業専門学校主事(のち教授)、日本社会事業協会社会事業研究所所員。1950年学制改革に伴い日本社会事業短期大学助教授。1958年学制改革に伴い日本社会事業大学助教授(のち教授)。1980年金沢大学法学部教授。1985年日本福祉大学社会福祉学部教授。1990年退職。1993年埼玉大学教育学部非常勤講師(2001年退職)。現在、日本社会事業大学名誉教授、全国老人福祉問題研究会名誉会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
20
小川先生の著者集最終巻です。内容は、平和・国籍・被爆者と社会保障について。小川先生は、終始一貫して平和と社会保障を結びつけて論じていることがわかります。憲法9条と25条の視点を常に持ち実践と理論が結びついています。国籍については、特に在日朝鮮人の問題について、平等の視点から日本に在住している限り、日本国籍を持つ人びとと同じ社会保障権があるのだということがわかります。今日のヘイトスピーチのような差別的な見方の問題点も考えることができると思います。小川理論は今日さらに深められることが求められていると思います。2015/11/30