出版社内容情報
「自由、尊厳、社会的公正」を掲げたエジプトの2011年民衆革命を軸に、中東を世界現代史のなかに位置づけ、その構造を描き出す。
「自由、尊厳、社会的公正」を掲げ、宗教・宗派を超えて人々が立ち上がったエジプト2011年革命。今も続くたたかいの背景と意義、今後の展望を、植民地支配にさかのぼる歴史の深層と地域の広がりのなかに構造的に描きだす。
序論 中東の現在―世界現代史のなかで考える
第?T部 前提
第1章 「グローバリゼーション」の時代――中東からの視点
第2章 ムバーラク体制下のエジプト――「開放政策」と「イスラーム主義」のはざまで
コラム 「テロを支援するシステム、国家」の正体――「九・一一」事件の深層
第3章 イラク戦争のもたらすもの――中東の「再植民地化」は失敗するだろう
コラム 二一世紀に改めてパレスチナ問題を問う
コラム イスラエルのレバノン侵攻失敗――ひとつの転換点
第?U部 革命
第4章 エジプト「民衆革命」の意味するもの
第5章 2011年エジプト民衆革命――意義・背景・今後の課題
コラム 革命後のカイロを訪ねて-二〇一一年春、点描
第6章 「反革命」の諸相と民衆のたたかい
第?V部 深層‐―歴史の奥行きと地域の広がりのなかで
第7章 エジプト革命とパレスチナ解放闘争
第8章 「七月革命」六〇年に寄せて――中東における革命の系譜を考える
コラム 「中東革命」とスーダン――ナイル河谷の革命のサイクル
第?W部 現在と未来
第9章 エジプトにおける新展開をどう捉えるか
第10章 岐路に立つ中東と日本
【著者紹介】
千葉大学教授(中東・北アフリカ近現代史専攻)。1960年生まれ。『近代スーダンにおける体制変動と民族形成』(大月書店)、『「対テロ戦争」とイスラム世界』(共著、岩波新書)ほか。
内容説明
混迷の元凶は、宗教・宗派対立にあるのではない!革命の実現に向けた運動は、今現在も続いている。「自由、尊厳、社会的公正」を掲げ、宗教・宗派を超えて人々が立ち上がったエジプト2011年革命を軸に、その背景と意義、今後の展望を、植民地支配にさかのぼる歴史の深層と地域の広がりのなかに描きだす。分断を引き起こす強国の圧力、そして、経済グローバリズムがもたらす貧困と格差。現代世界の矛盾が凝縮・爆発する中東の構造が見えてくる。
目次
中東の現在―世界現代史のなかで考える
第1部 前提(「グローバリゼーション」の時代―中東からの視点;ムバーラク体制下のエジプト―「開放政策」と「イスラーム主義」のはざまで;イラク戦争のもたらすもの―中東の「再植民地化」は失敗するだろう)
第2部 革命(エジプト「民衆革命」の意味するもの;二〇一一年エジプト民衆革命―意義・背景・今後の課題;「反革命」の諸相と民衆のたたかい)
第3部 深層(エジプト革命とパレスチナ解放闘争;「七月革命」六〇年に寄せて―中東における革命の系譜を考える)
第4部 現在と未来(エジプトにおける新展開をどう捉えるか;岐路に立つ中東と日本)
著者等紹介
栗田禎子[クリタヨシコ]
1960年生まれ。千葉大学文学部教授。専門は中東の近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樋口佳之
tellme0112
可兒
Kenji Suzuya