出版社内容情報
防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは
本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の
理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。
[目次]
(いずれも仮題)
はじめに 岡野八代
1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁
2章 安保3文書と「高次の法」の問題 志田陽子
3章 外交なき米軍との一体化――メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子
4章 いま日本が追求すべき安全保障とは何か 三牧聖子
5章 力による安全保障の限界――ケアの倫理による転換 岡野八代
内容説明
防衛費倍増・敵基地攻撃能力・米軍との一体化―その先にあるのは本当に「安全」なのか?気鋭の論客らが警鐘する、この国の真の危機。
目次
第1章 虚構の「台湾有事」切迫論(想定しているのは「台湾有事」;なぜ台湾有事が日本有事になるのか?;歴史的経緯を踏まえた台湾問題のリアリズム;外交による戦争の予防を!)
第2章 外交なき米軍との一体化―メディアの果たすべき役割とは(前のめりの岸田政権、後押しするメディア報道;外交なき国家のたどる道は―メディアはまた戦争に加担するのか)
第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ(いま日本の考えるべき安全保障とは?;アメリカ国内に生まれる新しい動き―「人間の安全保障」への転換;日本の主体的な外交とは―アジアの一国として)
第4章 安保三文書と「高次の法」―見るべき“現実”と法の“内実”(はじめに―安保三文書を考える四つの視点;「反撃」なら専守防衛と矛盾しない?;安全保障についての「高次の法」と憲法の組み立て;決定の在り方の憲法問題性;何のための予算か―財政民主主義が忘れられていないか)
第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換(はじめに―憲法なき政治は政治なのだろうか?;立憲主義と民主主義;戦争と国家を結ぶ「脅しの政治」;個人の尊厳・ケアを中心とした政治へ―安全保障を問い直す)
著者等紹介
岡野八代[オカノヤヨ]
1967年生まれ、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授(西洋政治思想史・現代政治理論)
志田陽子[シダヨウコ]
1961年生まれ、武蔵野美術大学造形学部教授(憲法学)、東京都立大学システムデザイン学部客員教授
布施祐仁[フセユウジン]
1976年生まれ、フリージャーナリスト。著書『ルポ イチエフ』(岩波書店)でJCJ賞、平和・協同ジャーナリスト基金賞大賞、『日報隠蔽』(共著、集英社)で石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞
三牧聖子[ミマキセイコ]
1981年生まれ、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授(アメリカ外交史)。著書『戦争違法化運動の時代』(名古屋大学出版会)でアメリカ学会清水博賞を受賞
望月衣塑子[モチズキイソコ]
1975年生まれ、東京新聞記者。東京地検特捜部などを担当し事件取材に携わる。経済部などを経て社会部遊軍記者として武器輸出、軍学共同、森友・加計問題などを取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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