内容説明
本書は、副題に掲げる時代や国境を超えた表現者たちとの比較文学研究から、コンラッド文学の精髄に触れる彼の全体像が浮かび上がるように工夫された論考である。
目次
第1章 ドストエフスキーとジョウゼフ・コンラッドにおける文学の精髄―アンドレ・ジッドとオルハン・パムクと夏目漱石を視野に入れて
第2章 ドストエフスキーの『悪霊』とジョウゼフ・コンラッドの『密偵』考察
第3章 ジョージ・オーウェルの『1984年』と村上春樹の『1Q84』考察
第4章 村上春樹の『騎士団長殺し』とジョウゼフ・コンラッドの『闇の奥』『ロード・ジム』考察
第5章 宮崎駿と司馬遼太郎
第6章 宮崎駿のアニメとジョウゼフ・コンラッドの文学
第7章 宮崎駿と小泉八雲
第8章 ジョウゼフ・コンラッドと小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)―夏目漱石を視野に入れて
第9章 飛行士サン=テグジュペリと船乗りジョウゼフ・コンラッドの文学
第10章 流浪作家ジョウゼフ・コンラッドの素顔―短編「ローマン公」と長編『勝利』考察
第11章 核を含む戦争・テロとジョウゼフ・コンラッドの文学―短編「エイミィ・フォスター」と中編『闇の奥』考察