内容説明
ヘンリー・ジェイムズ、レイモンド・カーヴァー、村上春樹の作品を、コンフィダント、読者受容理論、クイア理論、間テクスト性、私小説との距離といった観点から精読し、先行研究を踏まえながら、新たな解釈の可能性を追求した論作。
目次
第1部 ヘンリー・ジェイムズ編(『使者たち』をコンフィダントから読む;「巨匠の教訓」における視点的人物について;『デイジー・ミラー』試論;『デイジー・ミラー』と「ジュリア・ブライド」を比較する;「密林の獣」における解釈のせめぎあい;『ねじのひねり』におけるクイアな欲望;「アスパンの恋文」におけるホモ・エロティックな欲望)
第2部 レイモンド・カーヴァー編(「コンパートメント」における心理の揺れ;「羽根」の中の空白を探る;「シェフの家」を精読する;「でぶ」を間テクスト性から考察する;「ダンスしないか」を精読する)
第3部 村上春樹編(村上春樹「アイロンのある風景」を間テクスト性から読む;村上春樹『一人称単数』と私小説との距離―「クリーム」「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ヤクルト・スワローズ詩集」「一人称単数」を読む)
第4部 あとがき―結論にかえて
著者等紹介
山根明敏[ヤマネアキトシ]
1962年生まれ。1986年早稲田大学第一文学部英文学専修卒業。1989年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。1991年関西大学大学院文学研究科博士課程中退。現在武庫川女子大学准教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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