映画狂時代

映画狂時代

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  • サイズ B6判/ページ数 522p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784271114727
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

136
行ったことがある好きな場所が舞台だと、それだけで思い入れが出来てしまう。しかも舞台がニューオリンズでマルディグラとくればもう反則みたいなもの。戦争に赴いて傷付いた身体。回復して、無為で楽な生活を送っているようで、その無感覚さはやはりつらい経験が底辺にあるからだろうか。しかし、全体のトーンが優しいのは、彼の従兄妹を描写する視線がさりげなく愛に溢れているように思えたから。そして、私はケイトをすごく好きだなと思った。今まで読んできた色んな本の主人公の中でも最も好きな女性の一人。訳は酷かったな。2017/11/16

まふ

97
朝鮮戦争で受けた心の傷を「映画という架空の世界」によって回復させようという30歳の資産家の息子で株のやり手である主人公ビンクス(ジャック)の心の遍歴を描く。ニューオーリンズをベースにシカゴを繋ぐ米国小説としては珍しい「タテのライン」の旅で、同様に傷ついた従妹のケイトとの触れ合いにより生きる意味を見出す、という設定がアメリカの小説としては繊細さに満ちていて好ましいと思った。ただし日本語タイトル「映画狂時代」はいただけない(原名:The Movie Goer)。内容に比し通俗レベルに格落ちしてしまう。⇒2025/07/29

NAO

55
ケイトやロニーが死の不安に満ちた現実を見ているのに対して、ほとんどの人々は現実に目を向けようともせず、自分に都合のいいことだけを見、虚構の世界を作り上げている。ビンクスが映画好きなのは、それを暗示している。死をあまりにも意識している自分が他の人々とは違うという疎外感に苦しむケイトは、『ノルウェイの森』の直子に似ている。ケイトをもっと病的にしたのが直子なのだと思った。2017/04/07

Э0!P!

1
明け方に一人で歩き徘徊癖のあった不眠の父を思い出す、ハロルド・グレイブナーから手紙で生まれた赤ん坊の名付け親になって欲しいと・彼は朝鮮戦争のときハロルドに命を救われた、自分の中にユダヤ性を感じる・自分は彼らよりも異郷生活を受け入れている・2025/09/25

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