- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハーレクインシリーズ
内容説明
人生の不可思議さを語るハーディの面白さ。暗い小説家ハーディのイメージを変える、円熟期の短編小説。
著者等紹介
深澤俊[フカサワスグル]
中央大学教授、日本ハーディ協会会長。トマス・ハーディ協会(イギリス)副会長
内田能嗣[ウチダヨシツグ]
関西外国語大学教授、日本ハーディ協会運営委員、日本ジョージ・エリオット協会副会長・理事、日本ブロンテ協会評議員長、日本カナダ文学会副会長、日本ヴィクトリア朝文化研究学会理事、運営委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
13
意図せず皮肉な結果をむかえる九つの短篇。会ったこともない詩人に惹かれ、そのことしか考えられなくなる夫人を描く「夢見る女」は、夫がいい人だっただけに最後は・・。「良心ゆえに」は、捨てた女に20年も経って償い。相手の都合を考えない独りよがりの良心は気持ち悪いよ!と思いつつ、妙にオチがさみしい。「妻への想い」は、妬みから恋人を奪ったのに、後から優位な結婚をするのを見てまた屈辱を感じ、とキリのない嫉妬の見苦しさを描き切る。「西部巡回裁判の途中で」は、手紙で生まれる交流部分がちょっとロマンチックでいい。面白かった。2012/06/08