ランダムハウス講談社文庫 金色の巫女に捧ぐ

パトニー，メアリー・ジョー【著】〈Ｐｕｔｎｅｙ，Ｍａｒｙ Ｊｏ〉/村山 美雪【訳】

武田ランダムハウスジャパン（2009/11発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 655p／高さ 15cm
• 商品コード 9784270103258
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

18世紀英国。サラは異国からきた皇子の付添役を従兄に頼まれ引き受ける。皇子が自分に近づいた目的が復讐のためだとも知らず……

【あらすじ】
かつて自分を男娼として扱った男に復讐すべく、各地を放浪してきたペリグリンはイングランドの地に降り立った。イギリス人の友人の助けを借りて、自らをカフィリスタンの皇子と名乗り、イギリス社交界に進出する。そして、あの憎き男ウェルドンから何もかもを奪うべく、まず目をつけたのは、彼の婚約者だった…。脚が不自由なヒロインの切ない想い、壮絶な過去を背負ったヒーロー、イギリスの闇社会をしきるウェルドン…読み応えたっぷりの熱いロマンス。

内容説明

１９世紀イングランド。落馬事故で脚が不自由になったレディ・サラは、好きな男性にそのことで背を向けられて以来、愛ある結婚は諦めていた。父の勧めで、かなり年上だが社交界の名士でもあるウェルドンとの結婚を決め、心穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、従兄の紹介で、カフィリスタンの皇子ミカールに出会う。そして思わせぶりな皇子の態度に翻弄されつつも、急速に惹かれていった―皇子が復讐のために自分を利用しているだけとも知らず…。

著者等紹介

パトニー，メアリー・ジョー［パトニー，メアリージョー］［Ｐｕｔｎｅｙ，Ｍａｒｙ　Ｊｏ］
ニューヨーク・タイムズ紙、ウォールストリート・ジャーナル紙、パブリッシャーズ・ウィークリー誌のベストセラーリスト常連作家。大学では１８世紀文学と工業デザインの学位を取得し、卒業後デザイナーとして活躍するも、１９８７年に作家デビュー。これまでに９作品がＲＩＴＡ賞最終候補となり、そのうち２回受賞。ゴールデン・リーフ賞では、ベスト・ヒストリカル・ロマンス賞を４回連続で受賞。また、ロマンティック・タイムズ誌のキャリア・アチーブメント賞や、Ｒｏｍａｎｃｅ　Ｒｅａｄｅｒ、Ａｌｌ　Ａｂｏｕｔ　Ｒｏｍａｎｃｅなどのオンラインサイトでも数々の賞を受賞している

村山美雪［ムラヤマミユキ］
東京都出身。出版社、外資系商社勤務を経て出版翻訳の道に入る（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[rokoroko]

悪役が嫌な人間だった。これまたスピンオフあるのね～

2012/05/08

[☆ひとこぶラクダちゃん☆]

19世紀イギリスが舞台のお話です。アジア出身らしき謎めいたヒーローと、イギリスの公爵令嬢を取り巻くお話ですが、脇役の従兄や、弁護士のロマンスなども魅力です。面白いですよ。

2023/10/15

[romance_holic]

タイトルは異国風ですが、英国社交界が舞台。深窓の令嬢ながら趣あるヒロイン、ヒーローの復讐劇、ギリシャ悲劇を思わせるような展開、ヒーロー、ヒロインの葛藤そしてヒーローの出した結論すべてが素晴らしかったですが、途中ヒロインが二人の関係に行き詰まりを感じて出した結論は私にはやるせないものでした。自分のハンディキャップに強い引け目を感じていてそれが人生観にもすり込まれているというか・・・。折角ハンディキャップによってできたハードルを手をとって軽く乗り越えさせてくれる人が現れたのに！と。応援したくなるヒロインでした

2009/12/17

[こえん]

25年を経て復讐を遂げに英国に現れたヒーローと、彼の復讐の対象と婚約中の公爵令嬢ヒロイン。憎む相手から大切なものを全て奪い尽くそうとしていたヒーローが、ヒロインと接しているうちにだんだん変わっていくのが良かった。奥行きが感じられる登場人物と、細部までいきとどきた描写やサイドロマンスが、先の予測はついていても終盤まで楽しませてくれた。ヒーローの英国での代理人とヒロイン従兄が特に○

2009/11/17

[カチ]

脇の弁護士カップルが魅力的。弁護士は超人的なヒーローにくらべて、等身大の男性であり、誠実さ、自信のなさも含めて好もしかった。それでいて彼が最後に下した決断が凄みを感じさせるところも。相手の女性は底辺で育ち、悲惨な境遇にも押しつぶされることなく、貴族令嬢のヒロインよりずっと若いが、したたかですらある。一見意外な組み合わせの二人が、心を通わせていく様子が良かった(^^♪

2013/12/01