ランダムハウス講談社文庫
石が流す血

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  • サイズ 文庫判/ページ数 503p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784270103234
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ロンドンの高級ホテル6階のバルコニー。女は両手を広げて鳥のように空を飛んだ。次の瞬間、その体は不気味な音とともに地面に激突した…。女の名はマリアン・シアラー。情け容赦ない法廷戦術で知られる弁護士で、死ぬ直前にも証言台に立った被害者を責め立てて自殺に追い込み、女性の敵ともいうべき犯罪者の無罪を勝ち取ったばかりだった。キャリアの絶頂にあった彼女がなぜ自殺を!?その死の背後に隠された暗い秘密が、やがて徐々に明るみに…。

著者等紹介

ファイフィールド,フランセス[ファイフィールド,フランセス][Fyfield,Frances]
1948年、英国のダービシャー生まれ。ロンドンで育つ。ニューカッスル大学英文学科卒業後、法律を学んで事務弁護士の資格を取る。公訴局でおもに殺人事件の訴追を担当。忙しい勤務の合間を縫って経験を活かした小説を書きはじめ、1988年に処女長篇『愛されない女』を発表、第2作『別れない女』で英国推理作家協会(CWA)賞ランポール賞を受賞した。1991年には『目覚めない女』でCWA賞シルヴァー・ダガーを得ている。『石が流す血』でCWA賞最優秀長篇賞受賞

喜須海理子[キスミミチコ]
横浜国立大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すー

1
姉妹愛、家族愛、夫婦愛、秘密のパートナーへの愛から芸術的な服飾への愛まで。歪んだものから誰もが持っているもの、キラキラとこれから始まりそうなものまで描かれてる。見たくない人の闇も強く描かれてるけど、決してそれだけで終わらない。個人的に堪えたのは、エンジェルの幸せが家族の一番の幸せってあたりや母が冷静に語る手のかかる子は可愛いという事実か。全てが明るみになってないのに気持ち悪さよりも清々しさが残る。物語は終わっても、想像するとドキドキが始まる。良作。2016/04/19

かい

1
惹きつけられる物語だった。裁判の公判記録と、彼女が自殺したあとの時系列が交互に書かれている。読者は公判記録パートで弁護士マリアンを非常に嫌な人物だと思う。しかし他方で彼女を知るにつれ、混乱することになる。なぜマリアンは自殺したのか? 登場する語り手はマリアン以外の人物で、彼女自身の言葉は公判記録以外ではごくわずか。でも読んだひとなら残された衣服が雄弁に彼女を語ったと、とっくにわかってるだろう。ヘンは翻訳するかのように、衣服への深い愛情をあらわし続ける。そしてラストの2ページである。感嘆した。2015/07/02

ちあき

1
こんなに読んでいて腹が立つ小説はなかったかもしれない。でも、ぐいぐいと物語に引き込まれ、一気に読んでしまった。誰しも心に闇を持っていて、過ちを犯さない人間はいないのだと気付かされた。しかし卑劣で最低な犯人、理解の無い人達など大半のキャラクターに嫌悪感を覚えた。最後の場面は考えさせられる。2012/12/29

takeshi3017

0
衣類に関する蘊蓄が面白かった。法廷部分は正直あまり…以下にも感想があります。 http://takeshi3017.chu.jp/file5/neta20301.html2013/09/10

yaguma

0
面白かったです2010/07/06

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