ランダムハウス講談社文庫
縮みゆく記憶

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784270102190
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

内容説明

スイスの大手企業を牛耳るコッホ家の別荘管理人のコンラートは、誤って別荘を全焼させてしまった。しかし、コッホ家の影の当主である創業者の元妻エルヴィラはなぜか彼を解雇せずにイタリアに行かせた。コンラートはそこで富裕な未亡人と知り合い幸せな生活を送っていたが、やがてアルツハイマー病を発症する。再びコッホ家に戻り治療を始めたコンラートだったが、そこには彼の記憶が蘇るのを恐れる人物がいた…。悠揚迫らぬ筆致で描く心理サスペンス。

著者等紹介

ズーター,マルティン[ズーター,マルティン][Suter,Martin]
1948年、チューリヒ生まれ。週刊誌のコラム「ビジネス・クラス」を担当し、人気を博する。オーストリア産業賞受賞。また、映画やテレビドラマの脚本も手がける。デビュー作である『縮みゆく記憶』はチューリヒ州名誉賞、フランス・外国人作家賞を受賞。邦訳に、ドイツ・ミステリ賞を受賞した『プリオンの迷宮』(扶桑社)がある。現在は建築家の妻とともに、イビサ島とグァテマラの二ヵ所に居住

シドラ房子[シドラフサコ]
新潟県生まれ。武蔵野音楽大学卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コーデ21

6
初読みの作家さん…というか、スイス人作家さんの作品は全く初めて^^; 話の出だしが少々とっつきにくかったんですが、アルツハイマーの症状が絡んでくるにつれ惹きこまれ~☆ これまで読んだことのあるサスペンスものとは少々異質な触感で、クールな話運びがとても魅力的でした。奇抜な事件や派手などんでん返しはないけれど、読後感はなぜかしら印象的。「スイスを代表するストーリーテラー」という解説に納得の秀作でした。2016/11/17

春ドーナツ

6
「その女アレックス」以来、久しぶりに超興奮状態で読み終えた。右肩が猛烈にこっている。2016/10/13

Steppenwolf

3
不思議に読ませる小説である。本作では遠い過去に殺人事件があるだけでしかも猟奇的ではない。その過去に怯える人,探る人の物語である。作者ズーターについては,絵画鑑定家が書評に取り上げられ好評なので読みたかったが本作を含めもう一冊ストックしていたのでこちらを優先した。これなら他の作品も期待できると確信した。2010/04/05

きうりっち

2
幼いころから一緒に育った二人の男性が老年になってから過去の秘密が暴かれそうになる。一人は大きな会社の経営者の息子、一人はその使用人の息子。会社の実質上の経営を担っている祖母の秘密は何かという興味とアルツハイマーにかかった男性の回復への試みの話が平行に進んでなかなか面白かった。20年近い前の本だけれどアルツハイマーの新薬など現代的な話題もあって新鮮な興味も湧いた。奇をてらったところのない本格的な味わいもあり読みやすかった。2016/09/30

鉄髭

2
アルツハイマー病にかかり徐々に記憶が壊れていく主人公がまるでホラーを読んでいるようで、怖かった。2009/02/01

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