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- > ランダムハウス講談社文庫
内容説明
マンズベリー大学の講堂で、6人の女性の残虐な死体が発見された。6人はいずれもある歌の歌詞どおりの方法で殺されていた。警察が捕らえた男から自白を引き出した検事補ライリーは有罪判決を勝ち取り、男は処刑された。しかし、16年後そっくりな殺人が起きる。誤審か?あるいは模倣犯か?弁護士となったライリーは再び事件の渦中へと入り込んでいく…。従来のシリアル・キラーものとは一線を画すMWA賞作家、会心の一作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
17
主人公は元検事補の弁護士。かつて自分が死刑を求刑し、刑が執行された事件が、新たな事件発生によって、判決が過ちだったかもしれない可能性に直面する。謎解きとしても面白いし、主人公がかつて下した判断が正しかったかどうか、悩むシーンも胸を打つ。エンタメとして楽しめると同時に深く考えさせられるミステリでもある。罪を犯した人間の逃げ得を許してもいいのか、『検察側の罪人』とも通じるテーマですね。2008/11/07
優
3
最後は、ほんとまったく気付いてなかった!/レオは可哀想だね、ほんとはお姉さんをちゃんと愛していたのでしょう2020/01/11
藤埜
2
自分に栄光をもたらした業績が真実に蓋をしたものであったとして、人はいつかその精算を運命に求められるのだろうか。 なかなかに面白かったです。2018/08/31
旅猫
2
16年前の事件で処刑された男は無罪だったのか。今は弁護士となった主人公が現在と過去の事件を追う。……場違いな感想ながらも、出来たらやっぱり私は裁判員にはなりなくないなぁ。責任が重いと思ってしまう。2011/04/21
toshi
1
米国人作家による2007年の長編ミステリー。1989年に、ある男によって6人の女性が殺害されます。検事補であるライリーは証拠を集め、その男の死刑判決を確定させ、1997年に死刑が執行されます。そして時は流れて2005年になり、ライリーは弁護士として著名になります。そこで16年前と類似した連続殺人が発生し、ライリーと警察を翻弄します。果たして今回の犯人は、そして16年前の事件の真相とは?600ページを超える小説なだけに読み応えがあると共に、本作では精神障害下における犯罪についても言及されています。2022/09/01