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内容説明
京都は観光都市であり、歴史都市であり、大学都市であるが、同時に語源都市でもある。調べてみたら出てくるわ出てくるわ。「らちがあく」は宮中行事の競馬に由来する上賀茂神社の馬場の柵。同様に「露払い」は平安の蹴鞠に、「丑の刻詣り」は貴船神社に、「小倉あん」は嵯峨野に、「きちょうめん」は源氏絵巻にと、汲めどもつきぬ京都起源“ことのは”の数々。きれいな日本語を深く知りたい人必読のショートエッセイ70篇。
目次
洛中(さまになる;打ち合わせ ほか)
洛外(洛北(トラの巻;やまやま ほか)
洛東(白河夜船;本因坊 ほか)
洛南(あみだくじ;鵜飼 ほか)
洛西(桂むき;小倉あん ほか)
洛外(急がば回れ))
著者等紹介
黒田正子[クロダマサコ]
1952年愛媛県生まれ。同志社大学文学部卒。百貨店のPR誌編集会社勤務、フリーランスコピーライターを経て、1989年より京都で広告・編集会社を共宰。本業のかたわら2002年より取材・執筆活動に取り組む。京都をテーマにしたエッセイに新分野を切り拓いている。編集者・ライター・エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安国寺@灯れ松明の火
10
語源が京都に関わりのある言葉あれこれ。1回3ページ程度なので、さらっと読めました。時間をさかのぼれば京都と関わりが多くなるのも当然とも言えますし、中には力技で京都に持ってきたような話もありますが、なかなか勉強になりました。ここまでさかのぼると、言葉使いの「正しさ」というものは期間限定なんだなという気になってきます(漢字の当て方などは特に) 私も著者と同じく学生の頃は白川通沿いに下宿していたので、「白河夜船」の話は懐かしくなりました。吉本ばななさんの小説もその頃に手に取った覚えがあります。2013/09/30
活字の旅遊人
8
さすが日本の「みやこ」だなあ。こういうのを他の地域でやっても、地元以外では売れません。
天一
5
ひとつひとつが3ページ前後で非常に読みやすく、親しみやすく、気軽に読めた。歴史に仏教に、やっぱり言葉はいちばん日本らしさが出るんだなぁって納得の連続!覚えていようが忘れてしまっても、何回でも読めそう。2015/09/03
夏野菜
3
様になる、うまい、は舞の種類。露払いは蹴鞠の蹴りはじめの露払い。引き出物は馬。お開きにするは武士が戦場から退去する時の隠語。挙げ句の果ては連歌の最終句。けりをつけるのけりは助動詞のけりで、和歌俳句の末によく用いられるから。クワバラクワバラは道真の領地が桑原でそこが災害に合わなかったため。明日は朝のこと。ひろうすはポルトガル語で、関東ではがんもどき。トラの巻は六韜の虎の巻。などなど。2013/09/01
こらぴし
1
黒田正子さんの京都シリーズ 今回は、様々な言葉の語源についての調査と考察 「さまになる」から「うまい」につながるとは! いやー面白いわー2007/02/28
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